そう読みたくなる噂話が出てきた。でも、いろいろ考えてみて「違うんじゃない?」という話である。
AppleInsider経由で、「Mac OS X 10.6.2でATOMプロセッサのサポートが省略された」ことが報じられている。同プロセッサは低消費電力かつ安価であるため、昨今の低価格ノート製品「ネットブック」で用いられている。
このプロセッサのサポートがMac OS X 10.5の後半に行われ、ネットブックにMac OS Xを(非公式に)インストールすることを楽しむごく一部のマニアに歓迎されたようだ。
それをなぜ、いまになってやめるのか?
確かな事実は、「ATOMプロセッサのサポートが最新のMac OS Xアップデートから除去された」(らしい)ということだけだ。
その理由として、来年早々に出るとされている「Appleタブレット」添付のOSが他社のネットブックで起動することを防ぐための措置「かもしれない」と、これまた別のサイトで報じている。
単に、ネットブック上でのMac OS Xの起動を阻止ないしは使い勝手の低下をもくろんだものであり……では、最新OSアップデートからATOMプロセッサのサポートを除去すればAppleタブレットに何か有利な展開が生まれてくるのかと言われれば……正式出荷時にはその添付OSがネットブック用に転用されるだけの話だ。
また、ATOMをサポートうんぬんというのは、ATOMの持つ消費電力低下のための機能がOSに認識されなくなるというだけの話であり、他のCPUとして認識させるような機能拡張を仕込むことは、それほど難しい話ではないだろう。つまり、「起動禁止」には至らないだろう、と読める。スリープができなくなるとか、バッテリ稼働時間が短くなるとか、その程度の影響にとどまるだろう。
ここで、複数のケースに分けて考えてみよう。
(1)AppleタブレットにATOM系のプロセッサを搭載する場合
2009~2010年に登場するといわれてきたMoorestownを搭載し、Mac OS Xあるいはそのサブセットを採用。今回のATOMサポート除去を行うことで、ネットブック上にMac OS Xをインストールする動きを封じ、年始から一気にスタートダッシュの販売を開始する。
(2)AppleタブレットにARM系のプロセッサを搭載する場合
iPhone OSしか起動できないAppleタブレットよりも、フルセットのMac OS Xが起動する他社製ネットブックの方が魅力的に見えることを阻止するため、ATOMサポートの機能を除去。世間で思われているほどAppleタブレットは軽量ではなく、外形寸法および重量はネットブックと競合してしまう。
……どちらの話も、いまひとつ納得しかねる。前者は、ATOMサポートを除去するとなぜAppleタブレットに有利なのか説得力がない。後者は、そんな間抜けなデザインのハードウェアをAppleが出すわけがないからだ(ソフトウェア開発ではいまひとつ信頼していないが、ハードウェア開発ではいい仕事をしていると思う)。
あるいは、最初からATOM搭載のネットブック上で違法にMac OS Xを起動するようなユーザー層を「潜在顧客」と位置づけており、こうしたユーザーの「お試し期間」を終了させようとしただけだった、とも読める。安価でリーズナブルな新型MacBookにこれらの一部ユーザーを誘導することを意図した措置、と考えたほうがAppleらしい。
私の結論は、今回の措置と来年のAppleタブレットの間にはなんら関係がない、というあたりだ。本当は心情的には飛びつきたい種類の話ではあるが、根拠が薄弱すぎる。
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原文を読んでみると、「Hackintosh対策の意味合いが強いのでは?」と読める。
やっぱり、ATOMベースではなくARMベースなんだろうなー、Appleタブレット(ーー;;
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Appleタブレットに関してはARMで間違いないだろう、という話に(なぜか)なっているが……ATOMに関してはインテルがTaiwan Semiconductor Manucacturing(TSMC)と提携してTSMCが製造するという話があった。
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こういうパターンも十分にあると思うのだが……P.A. semiの買収→でも、PowerPCではない→じゃあ消費電力から考えてもARMでしょ というぐらいの根拠でしかないのではないだろーか。
P.A. Semiの社員のそうそうたる顔ぶれを想像するに、短期間でATOMコアのカスタムチップの「設計」ができる人材ということなのではないか? そういう噂は一切聞こえてこないので、なかなか言い出せないわけではあるが……