ヘッドホンを決められない

iPod 5G(HDD 30G)のヘッドホンが断線しかかっている。プラグの根元の皮膜が破れて、中の銅線が丸見えの状態だ。音は出ているものの、いつ出なくなってもおかしくない。というか、音が出ているのが不思議。こんな状態でも爆発しないとは。やるな、フォスター電機@昭島市。 

そんな中、飲み会までの時間が空いてしまったので、新宿のヨドバシカメラに行ってヘッドホンを見て回った。 

しかし、決められない。まるっきり決められない。迷うというレベルではなく、何にしてよいかさっぱり分らない。 

普段、この手の身の回りの機械を選ぶときには「機能」を重視する。Zoom Q3を選択したのも、その飛び抜けた録音機能あればこそだ。 

だが、基本的に「音を出すだけ」というシンプルなヘッドホンという製品……その割に数が多いうえに機能の差異がぱっと見ただけでは分りにくいので、そう簡単には選べない。 

iPod付属の白いヘッドホンは、その点で「本体についてきたから」という言い訳が成立しており、使用するのに躊躇はなかった。それほど音がよくなさそうだと思っても、ただ外や電車の中で聞くという「機能」を満たすだけでよかった。 

しかし、買い替えのヘッドホンは違う。それを明確に選択するという意思と行為が伴う。それを選ぶからには、必然性と理由が存在するわけで、「その程度のものを買ってしまったのか」とか「そんなことも知らなかったのか?」という(よくない)判断材料になり得る。 

ウソだと思うなら、知り合いのiPodユーザーが風変りなヘッドホンをしているのを見かけたら、そのヘッドホンについて質問してみるといい。それはもう、そのヘッドホンをなぜ選んだか、どういう点が気に入ったのか……という話を延々としてくれる。 

一昔前なら、どういう車を選ぶかでその人のパーソナリティが判断されたのと同様、現在においてヘッドホンの選択はその人のライフスタイルや知的レベル、価値観、趣味嗜好などを判断されるポイントになっている……と言ってしまおう。 

iPodの流行とともに高価なヘッドホンが続々と登場してきており、製品の売り文句もさまざまだ。だが、結局音は実際に聴いてみないと分らない。また、装着感や夏場に暑くないかといった話も、実際に装着して歩き回ってみないと分らない。売り場でちょっと試聴しただけでは分らない要素がとても多い。 

ただ、機能を重視する自分としては、1万円を超えるようなヘッドホンは買う気になれない。かといって、2千円ぐらいの安物もイヤだ。インナーイヤータイプのヘッドホンは最近随分と活気づいているが、インナーイヤータイプだと耳の穴に長々としたゴムを突っ込むタイプが主流で好きになれない。 

密閉性を確保するためにそんなゴムが必要だというのであれば、いっそオーソドックスなヘッドホンで軽量なものがあれば、それでよいのではないか……とも考えた。 

そこまではよいのだが、やっぱり決められない。軽量なヘッドホンも見つけたのだが、どーーもどれにしてよいか分らない。 

職場ではBOSEのQuiet Comfort 2を使っており、「まあ、こんなもんだよね~」という感じではある。なんか、ノイズキャンセリングタイプでなくても、密閉製の高いヘッドホンでもっと安くていい音の製品がいっぱいありそうな気が(とっても)する。これはこれで気に入っているのだが、もっと日常的に使用するヘッドホンに、ノイズキャンセリング性能はいらない気がする。 

どーしたものだろうか。

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