コンピュータに向かって、やる気が出るかどうか……これは、意外と大きい問題である。
新しいマシンは、確実にやる気を増幅してくれる存在だ。10年前の古いマシンでないとやる気が出ない……という話は、自分にはよく分からない。新しければ新しいほど価値があるのがコンピュータという機械だ。
一新されたデザイン、パワフルなCPU、一新されたディスプレイ………目に入るものがすべてやる気を出す要素で充ち満ちている。そこに、趣味の悪いデスクトップピクチャが貼ってあったらどうだろう? 確実に変更したくなるだろう。そこまでこだわらないという人がいるかもしれないが、自分はイヤである。
そんなわけで、デスクトップピクチャは、やる気を大きく左右する要素であり、ヒマがあると「やる気が出るデスクトップピクチャ」を探すようにしている。お部屋のインテリアを気軽に替えるわけにはいかないが、デスクトップピクチャを変更するだけなら一瞬だ(Mac OS Xの話。Windows XP上でデスクトップピクチャを変更するのに、えっらく時間がかかるのには驚いた)。コストもかからないので、積極的に行うべきだろう。
ただ、新しいマシンになってディスプレイが広くなって、発色特性が向上したので……いままで使っていたデスクトップピクチャがいまひとつ合わないと感じるようになった。新たなデスクトップピクチャを探さなくてはならない。
これはあくまで私見だが……デスクトップピクチャに向いている画像と向いていない画像というものがある、と考える。なんでもかんでも指定すりゃいいってもんじゃないのだ。
(1)解像度が合っていること
画素数の粗い写真を表示していると、まるっきり興ざめである。画面の画素数とデスクトップピクチャの画素数はマッチしているほうがよい。これは、最低必須条件だ。世の中に出回っている「デスクトップピクチャ」とか「壁紙」と言われる画像の多くは、1024 x 768のサイズのものが多いので、巨大な画面をもつ17インチMacBook Proのユーザーはこれをすべて無視しなくてはならない。
(2)色の方向性
デスクトップの下に敷かれる写真なので、デスクトップに置かれているファイルアイコンおよびファイル名表示が見やすいものでなくてはならない。
必然的に、濃い色のものを使うとしっくりくる。
濃い薄いでいえば断然「濃い色」ということになるが、どの色がよいのか?
これは、本当に個人の好き好きだが……自分は黒や青系の背景が好みである。
(3)写真の内容
これも個人の趣味ということになってしまうが、だいたいこんなもんである。
A. 宇宙
NASAが配布している高解像度の宇宙の写真などはなかなかいい。赤外線で撮影した宇宙の写真などは神秘的だ。ただ、絵柄が複雑なものだと気が散るようなので、地球の写真などが多い。
B.海
青い空、青い海……というコテコテの内容だが、空が「濃い青」であることが条件だ。
C.空
空を撮影した写真。濃い色であることが条件。夕暮れの写真などはなかなかよいが、赤が主体の写真は見ていて疲れるので避けるようにしたい。また、雲主体の写真は……いまひとつピンと来ない。
D.人物
これは、まるっきりダメ。メカものとかそういうのもダメ。モノクロのヌード写真とか……には芸術性を感じるが、そういうのダメ。電車の中でかぱっとマシンを開いて、趣味や嗜好がおおっぴらに開陳されてしまうようなものは一切ダメである。
E.抽象的なオブジェクト
案外アリである。ぬれた石畳のモノクロ写真とか。
F.木目
これも、かなりアリである。よく使う。
……というわけなので、桜の花とかそういうものはデスクトップピクチャに指定したりはしない。なるべく込み入った写真ではなく単純な絵柄だったり何かのクローズアップだったりするものがいい感じだ。
なんにせよ、ぼんやりしていて何もする気が出ないような土曜日の午前中などは、デスクトップピクチャ探しにはもってこいの時間となるだろう。ぽんぽこ。