Xcodeの新しいバージョンが出た。iPhoneの新しいSDKと一緒にダウンロードできるXcode 3.1.3だ。
だが、これをそのまま「はいそうですか」とインストールするほど私はAppleを信じていない。いままでに散々な目に遭わされてきたからだ。
たった1行、
display dialog "こんにちは"
と書いて、構文確認するだけでプログラムリストが文字化けしまくるとか。
デバッガーでステップ実行できなくなるとか(いままで、できていなかったリリースの方が多かったというのはお寒い限りである)。
ブレークポイントで止まらなくなるとか(もう、このへんで遠い目になってしまう。いやしくもメーカー純正の開発環境でこのザマはなんなんだろう)。
プロジェクトのファイルパスに全角スペースが入っているとビルドできなくなるとか(これも、再現しなかったので知らんと通告してきたが、次のリリースで直っていた。直したなら認めようよ、大人なんだから)。
もう、Appleの悪行の数々に、OSやXcode新リリースのたびに落胆と怒号が飛び交うAppleScript界隈である。
Appleのエンジニアの口約束を信じない。
Appleのリリースノートの内容をはなっから信じない。
AppleのエンジニアからMLで質問されても助けない(自分の会社で同僚に聞け!)。
AppleのエンジニアがMLで騒いでいても相手をしない。
そういう空気が漂っている。
そんなわけで、開発を行っているメイン環境にリリースされたてのXcodeを入れるなんて言語道断。Appleがバグを作っていないかどうかを確認するための、別の隔離環境(MacBook Pro 15インチ)にXcode 3.1.3をインストール。
ちょっとしたプロジェクトを作って動作確認……いまのところ大丈夫。
先日Xcode 3.1.2で開発したAppleScript Studioのプログラムをビルドして、動作を確認してみるとしよう。しかし、過信は禁物。あらゆる箇所をチェックしても、それでもAppleのバグの魔の手が迫ってくるにちがいない。
AdobeとAppleとMicrosoftを嫌いな順に並べると、Adobe、Apple、Microsoftといったところか。ただ、WindowsとかLinuxは問題外なので使う気がしない。US Appleのエンジニアには、もうちょっと彼ら自身の分相応なOSアップデートや開発ツールのアップデートを行ってほしいものだ。