ソニーがついに参入? 公取と大手4社の裁判は? 音楽配信の最新動向
http://www.cyzo.com/2009/10/post_2094.html
これは、夏前に出ていた情報をただ並べただけの記事。最新でもなんでもない。とくに目新しい情報もなく、仮に『何かこれ以外の「ネタ」を持っているけど(危なくて情報そのものは)出せないので、既存の事実関係を並べていた』としても、まだそれが実現するまでのステージにはたどり着いていないことを感じさせる。
あるいは、「SMEがiTS参入」という刺激的な結論ありきで記事を作ってみたのか……。こちらの方が説得力があるように思える。
自分もとくに情報源があるわけでもなく、SMEがiTSに参入しないかと待っている人間の1人で……さまざまな所でこの件について話を聞いてみると、
(1)現場としては別に売る場所があるんだったら、どこで売ったって構わない、と思っている。不算入云々は経営的判断
(2)SMEのiTS不算入は、「(SONYにとっては)価格が安すぎる」「(SONYにとっては)DRMが緩い」という2点が理由として上げられている
(3)もちろん、プレーヤー(Walkman)市場で競合しており、競合相手のMusic StoreであるiTSへの曲の供給は、「みすみす敵に塩を贈る行為」と見なされているフシがある
というところで、なが~い膠着状態に陥っているというのが多くの見方。
SONYに関しては何も期待をしていないし、そういう抜本的な改革のようなことは一切しない会社という見方を(自分は)している。
自社内におけるドラスティックな製品という意味では、MDはそういう製品だったかもしれない。カセットテープの市場を捨ててまでMDを普及させようとしたわけで、グループ会社間のさまざまな利害関係の調整をうまく行えたということだったのだろう。
ただ、「SMEのiTS参入」という社外の競合との関係をドラスティックに変化させる、という意思決定はものすごく行いにくい会社なのではないか。方針転換をしにくい意思決定プロセスを内在しているという感じか。
つまるところ、意思決定を行う人間の年齢が高すぎるというべきだろうか。経営層の世代交代が進まない限り、そうした決定は下しにくい組織構造になっているように見える。