Moving Agencyに対する機能追加検討

TMUGの例会で「アドレスブックの住所情報の変更を一括で行う」Moving Agencyというソフトのデモを行った。100パーセントAppleScriptで作成したソフトであり、Xcode+Interface BuilderによってちゃんとGUIも付いている。というより、このアプリケーションの作成構想を練っていた段階で、「GUIつきでないと使い物にならない」ことが分っていた。ユーザーとの間で、対話的動作を行わないと実現できない内容だったからだ。 

Moving Agencyの必要性などを説明して、実際にこのMoving Agency(日本語名は「ぴよまる引越センター」か?)の進化についても説明した。 

v1では、とりあえずインタフェースを作ってみた状態。すでに、この段階でタブビューによっていくつかの機能を切り分けするスタイルが確立していた。 

v2では、v1による動作分析の結果から……1つの会社のデータであっても、入力されている社名がわずかながら違っているケースがあり、住所書き換え前にこれらの「表記ゆらぎ」を直しておく必要があると判断。社名変更機能を付け加えた。 

v3では、GUIの大幅な変更を加えた。それまで、操作対象の会社名を選択する社名ポップアップメニューはタブの中に入っており、「社名変更」「会社住所変更」などの機能別タブの中にそれぞれ社名ポップアップが含まれていた。これをタブの外に出して、共通化することで実際のプログラム記述量を大幅に減らすことに成功。こうした、暗黙の「GUI文法」を活用することで、記述するプログラム量を減らすのは得意である。 

v4では、多くのアドレスブックデータに「国情報」が入っていないケースが多々あり、もしも都道府県名(state)が日本の都道府県名に該当する場合には、一意に国情報を「日本」に設定してしまう「国情報変更」機能を付加した。このため、タブが1つ増えている。 

実際にv4を起動して、「アップルコンピュータ株式会社」を「アップルジャパン株式会社」に一括変更したり、いくつかの事業所を持つ会社のデータを、特定の事業所のみ住所変更するといったデモを行った。 

このMoving Agencyの仕上がりには個人的には満足しているのだが、実際に機能追加のリクエストを募ってみたところ…… 

(1)郵便番号から住所を入力する機能 
これについては、Webサービスで検索する(Safariをコントロールして結果を得るとか)ことを検討していたのだが、実際に日本郵便のWebを見てみたところ、郵便番号データがダウンロードできるようになっていたので、これを使う方向で検討している。総務省が定めた地方公共団体コードおよびそのチェックサム算出方式についても調査を行い、チェックサム算出については具体的にAppleScriptでルーチンを作成してみた。 

(2)顔写真の補完 
アドレスブックには顔写真を入れる欄がある。AppleScriptからこれを操作することができるというのは実験ずみだが、氏名や住所が分っているのだから顔写真を自動で入力できないか? というリクエストがあった。 

Googleのイメージ検索で探してみるというプランをその場で紹介したが、メールアドレスから何から分っているんだから……その人に直接メールを出して、住所録用の写真を送ってください、というリクエストを出してはどうかと考えている。また、アドレスブックにmixiのIDが書いてあって、ユーザー本人がmixiのアカウントを持っているのであれば、OpenIDによる認証のシステムを利用してアプリケーションから指定の人の顔写真にアクセスすることもできるはずだ。 


あとは、アイコンぐらいのものだが……引越業者のコスチュームでも着て、にっこり微笑んでいる写真でも撮ってみるか。いや、そもそもそんなコスチュームがどこで入手できるのか不明なので、どこかのWebからさもそんな感じの写真を落としてきて、加工するほうがよいだろう。 

http://www.asahi-net.or.jp/~eg6f-tkhs/car/hikkosi.html 

さがしてみたら、引越会社の車の写真をまとめているところを見つけた。参考になるなぁ〜。

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