今年の初頭にiMac G4のYahoo!オークション(ヤフオク)の中古価格を調べてみた。iMac G4の20インチモデルに興味があったためだが、その当時で6万円という超強気の価格設定が行われていた。
いま調べたら、2.5万円ぐらいでもあんまり入札がない状況。きっと、スイートスポットは2万円ぐらいなのだろう。さらに下位モデルのiMac G4 800MHz 15インチモデルなどは2万円していたものが1万円でもまだ高い、といった状況。5,000円ぐらいがスイートスポットになっているのだろう。
このiMac G4は「大福」という愛称を持つユニークなモデルであり、最近の中古マシンの中では価格が安定していたものだが……ここに来て半額ぐらいまで値崩れが進んだ。
これには、iMac現行モデルが27インチや24インチといった大画面を装備して安く売られているために、もはやiMac G4に20インチ画面がついていようがいまいが、いまさら欲しいと思う人が減ったことと……ついに最新のOS(Mac OS X 10.6)の動作対象外になったことがあげられるだろう。
もはや、PowerPCマシンには「骨董品」以外の価値が見いだせず、デザイン面でも最新のiMacは液晶画面の下の「枠」の部分を小さくして違和感が少なくなった。さらに時間がたてば古いマシンのコンディションも悪化し、売ることが難しくなっていく。とくに、液晶のアーム部分が経年変化で壊れるという指摘があり、他のモデルよりも中古市場価格の下落速度は大きくなるだろう。iMac G4 20インチの中古市場価格は落ちる一方だ。
さらに、中古価格の下落を決定づけたのはこの不況であることは間違いない。
これまで、安定した価格を築いていた中古Macだが、高スペックな新製品が従来よりも安い価格帯でたて続けに投入されていくことは必至で、Core i5やCore i7等のCPUが標準搭載されるようになれば、CoreDuoやCore2Duoのマシンも値崩れを起こし、G4程度では置物ぐらいの価値しかなくなってしまうことだろう。
Intelへの移行から4年もたったのか。実に感慨深いものがある。