凡庸な人なんだってば

以前に奥方様の大学時代のご学友夫婦とお食事をしたのだが……その時、「優しくて細かいことに気がついていい人なんだけど、なぜ奥方様が結婚したのか分からないぐらい凡庸なフツーの人」という感想を私に対して抱いたらしい。 


……これではまるで自画自賛しているようで気が引ける。正確を期するためには若干の補足が必要だ。

ウチの奥方様は大学時代からユニークなキャラクターで知られており、そんな奥方様が結婚するぐらいだからよっぽど「おもしろい人」「奇抜な人」であるとご学友は期待していたようだ。だが、会って話をしてみたら「つまんない」「フツーすぎる」じゃないか、という落胆に近い感想を抱いたということなのだ。


しかし、そのような反応にも私は十分に満足している。それは、とりもなおさず「普通の人」に見えるように目立たないようにしようという自分の努力が効力を発しているということだからだ。くわえていえば、コンピュータに向かっていない時には、かなりパワーダウンしていることもプラスに働いた。

Macに向かっていきなりプログラムを組み出したり途切れなく文章を書きなぐる様子は、かなり威圧的な印象を与えるらしい。それがなければ、別に噛み付くわけでもないし、怖くもなんともないだろう。ただ、目つきだけ鋭いので映画「マダガスカル」に出てくるペンギンのスキッパー隊長に似ているそうである。


別にそんな面白い存在なわけがないじゃないか、私はごくごく面白味のないフツーの人なんだよと奥方様に力説したのだが……奥方様は、普段の「よそ行き」ではないワタクシと日々対峙しているので、この反応には大変不満らしい。


その後、奥方様はわざわざ別の機会を設け、ご学友に対していかに私が変な人間であるかを力説。具体例を挙げて説明しまくったのだという。 


……そんなことをわざわざ力説せんでええ(^ー^;; 


というか………日常生活の全時間帯的かつ全方位的に面白い人っていうのはどういう人なんだろうか。だいたい、そんな人がいるのか? もしいたとしたら、それは単にちょっと頭がおかしい人なのではないか?? きっと、一緒にいると疲れるタイプの人だ。

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