2008年を振り返りつつ2009年の展望を

■2008年の総括

2008年をぼーっと振り返ってみたのだが、メモリ、メモリカード、HDD、LCDなどの価格下落の激しかった1年だった。老舗エルゴソフトの撤退など、年明けから波乱の展開。とにかく、モノの値段の乱高下に翻弄された1年といえた。 

個人的に、2008年に買ったもの、買わなかったものも含めて、印象深かったものといえば…… 

・「17インチモバイル」17inch MacBook Pro DSC00887
・HDD、メモリ、SSDの価格下落 
・デジタルフォトフレーム 

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・ICレコーダー 

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・激安液晶モニタ、液晶テレビ

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・Mindjet MindManager v7 
・MacJournal 
・Office 2008 

こんなところだろうか。いろいろ新しいソフトウェアを試してはいるのだが、それほど画期的なものには巡り会っていない。 

ガッカリしたもの、実際に出てみて落胆させられたものといえば、 

・CASIO EX-F1 
・iPhone 3G 

といったところか。Xcode 3.1/3.2を上げてもいいかもしれない。去年はLeopard用のAppleScript(GUIつき)の仕事でも、絶対にXcode 3.x系は使用せず、しつこくXcode 2.5をLeopard上で使っていた。正直なところ、
Snow Leopard上でもXcode 2.5が動いてくれないかと期待しているぐらいなのだが……。 


■2009年はSnow Leopardを前提とした製品の年

2009年への展望といえば、こうしたHDDやメモリの価格下落を前提とした画期的かつ破壊的なプロダクトが出てくることだろう。たとえば、HDDレコーダーが(合計)数テラバイトのHDDを搭載してくるとか、HDDよりも容量の大きなSSDが出てくるとか。ほかにも、そろそろWiMAXを利用したサービスが本格的に始まってもいいころだと思うのだが……不景気によって「新しいことがやりにくい年・我慢の年」といった気配を払拭できそうにない。 

Mac OS X 10.6, Snow Leopardは割とすぐに出てくることだろう。OSやアプリケーションの容量削減、高速化、安定化などをテーマとした同OSは、PowerPCマシンのサポートを行わなかったとしても、よく売れるにちがいない。LeopardでClassic環境が廃止されたため、どうしてもPowerPC搭載機が必要な業界(DTP業界とか)では10.4が使い続けられるだろうし、10.6でPowerPCを積極的にサポートする必然性があまりない。 

Snow LeopardはSSDを前提としたポータブルコンピュータへの布石であり、このSnow Leopardがリリースされる以前に新たなジャンルのポータブルコンピュータ製品群は出てこない。というよりも、出せない。フルセットのMac OS Xが走るタブレット型コンピュータ(ARM系CPU搭載)というのが「あってほしい」タイプの新製品だが、あるいは廉価型ネットブックからキーボードやトラックパッドを取り外したようなタブレットコンピュータ(Intel系CPU搭載)といった製品の可能性もある(軽そうには見えないので、ホールド感を高めるために何か「取っ手」のようなものが付くことだろう)。ただし、そうした製品は少なくとも2009年の前半には出てこなさそうだ。前者については何かの理由で2010年までズレ込む可能性もある。 

iPhoneの進化については、小刻みに改良が加えられるだろうが、あくまでOSなどソフトウェアの更新だけである(バッテリー寿命を伸ばすための製品リフレッシュはこまめに行われるかもしれないが)。ハードウェア……ことに、搭載メモリ容量が爆発的に増えたりはしないものと見ている。 

なぜなら、非力なCPUと釣り合いのとれるメモリ容量というのがおのずと決まってくるからだ。現行のCPUに大容量メモリを載せたりすると、それだけの大容量データを抱える可能性が生じ、それら大容量データを検索する際の負荷が大きくなり、きっと製品使用時のフィーリングが悪くなる。iPhone 3Gのメーラーがあまり多くのメールを保存しておけない(iPhoneに食指が伸びない理由のうちのひとつ)のも、そうした配慮ゆえのことだろう。 


■MacWorld 2009予想

2009年のMacWorld Expoでは、Mac mini、iMacの新製品が登場。Mac miniに強力なCore 2 Duo系のCPUを搭載するのか、それともAtomあたりを積んでくるのか……後者であってほしいような気がするが、グラフィック・アクセラレータは先のMacBook/MacBook Proが搭載したものと同じものを積んでくることだろう。MacBook Pro 17インチ(Quad CPU?????)は多分Expoでは出てこない。 


海外の噂で、iWorkがWebアプリケーションになるのでは? といった話があるが、KeynoteだけはWebアプリケーションにできないだろうし、なってほしくない。ただ、Keynoteのプレゼンのデータ書き出しでFlashが完全にサポートされる(現行バージョンではFlash書き出し時に、一部のトランジッションしかサポートしていないなど、大きな制約がある)とかいう話だったら賛成だ。Pagesは、「貧者のInDesign」ともいえるレベルに仕上がっている実力派製品だが、iWork 09でWebアプリ化するというのなら、従来バージョンを使い続けていてもいい。Numbersについては、ほとんど使っていないので興味自体がない。

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