スリープ解除時に「○○さん、おかえりなさい」とメッセージ表示を行うソフトウェア「Okaeri」が再発見されたようで、一部で熱い視線をいただいている。
ウチの奥方様に言わせれば「うっとおしい」「邪魔」な存在であり、父親に言わせれば「さびしんぼソフト」であるが、コンピュータに情緒を求める人にとって、新年の挨拶や誕生日のメッセージなどは欠かせないものなのだ(たぶん)。
Okaeriは、一度かーなり機能を強化しかけて……環境設定のUIも作り込んでみたのだが……作り込みすぎたのが災いして、作るのが面倒になって放置してしまった。やがて年末を迎え、あわてて機能縮小版を作ってバージョンアップ公開した次第(2006年のことだったか)。
一気に機能を作り込んでみたものの、自分の作った機能の多さにうんざりして機能を削るとかいうパターンは、かなりよくある。
今回、機能アップを行おうかと検討を行ったわけであるが、それはとりもなおさず、以前のバージョンのレベルに「戻す」とか「近づける」という作業になる。昔の、野望に満ちあふれ偉大だった頃の「Okaeri」の機能を振り返ってみよう。
(1)時間や曜日で起動音を鳴らさない機能
平日の電車の中で起動音を鳴らされると困る。「平日の○時から○時までのスリープ解除では起動音を鳴らさない」ようにする機能は、電車の中で恥ずかしい思いをしないために必須といえる。ただ、この機能を実装する前に……スリープ解除後に早業でミュートボタンを押す癖がついてしまった。これに付随して、ネットワークへの接続が失敗したら屋外での使用中であるとしてサウンド再生を抑止するといったオプションも用意していた。
(2)メッセージのカスタマイズ機能
「おかえりなさい」だけではなく、朝昼晩で挨拶を変える機能も(UIだけ)つけてみた。けっこうよさげな感じである。
(3)UIのカスタマイズ機能
バックグラウンドに敷くグラフィックを差し替える機能。いろいろカスタマイズしたくなるだろうという読みである。
(4)誕生日指定機能
もちろん、これなくして「完全体の」Okaeriと呼ぶことはできない。誕生日を祝ってくれないと困る。ただ、誕生日にスリープ解除すると毎回祝ってくれるとかいうのもうっとおしいので、n回目までは祝うものの、それ以降は通常の挨拶に戻す機能とかいうのもつけていた。
(5)AppleScript実行機能
スリープ解除検出時に、指定のAppleScriptを実行する機能。そんなに何か実行する必要性は感じないのだが、もしそういう必要性が出てきたときには対処できないと困るので、実装しかけた。
(6)スケジュール確認機能
iCalが起動していれば、直近のスケジュールを確認して、スリープ解除時に教えてくれる機能。なんとなく、実用性らしきものを確保しようとした名残り。
……これらのうち、どの程度の機能が復活するかは不明だし、ひたすら気分が乗るかどうかが大きな鍵となる。