さらばMacBook!

先日、実家にいる弟にMacBookを売却。Leopardの各種機能を説明したり、PowerBook G4からMacBookへと変わったため、赤外線リモコンやらの増えた機能を説明。分ったかどうかはひたすら不明であるが、これまでにもPowerBook G4を使っていたので、問題ないと思いたい(^ー^;


12インチのPowerBook G4は、かわいそうに光学ドライブがまともに認識されておらず、HDDの空き容量もさほどなく、バッテリーもそれほど保たないという状況。PowerBook G4を渡した後に、iPodが一大ブームになったりで……弟もiPodの「母艦」としてMacを使いたいところであったものの、光学ドライブの不調により、やむなく父親の書斎にあるeMacを母艦にしていたのだという。


ともかく、MacBookが弟のものになり、私がMacBookを手にすることはなくなった。思えば、2年あまりMacBookは私のメインマシンとしてプログラム開発に資料作成にプレゼンにと、その価格からは想像もつかないほど縦横無尽に活躍してくれた。その後、同僚4人がMacBookを選択したが、みな後悔のない選択をしたと信じてやまない。


思えば、発売直後……コストパフォーマンスが信じられないほどよいことに目がくらみ、すぐさまApple Store, Ginzaで購入。店員の余計な説明やらオプション購入の提案を拒絶し数分でMacBookを手に店を出た。メモリを増設し、相性問題でいろいろ悩まされたりもしたが、広くて安いメモリ、コンパクトでありながら広い画面を確保した筐体。気が向いた時いつでもHDDの入れ替えが即可能なメンテナンス性の高さなどなど、歴代のMacノートでトップクラスのコストパフォーマンスを誇っていた。さらに、Intel MacになってAppleScriptが信じられないほど高速に動くようになったため、さまざまな高度な処理を日常的に利用できるようになった。


だが、初期ロット特有の「突然電源が切れる」という現象に業を煮やしてApple Storeに持ち込んで修理……そして直らずお決まりの新品交換に。だが、初期ロット品はディスプレイの発色数が多く、疑似階調表示などされておらず、すばらしく美しい画面だったのだが……交換された新品は量産品であり、ウソの色で表示される「文字通りの量産品」。この「スペックダウン・ショック」からは当分立ち直ることができないでいた。


とはいうものの、Mac上でWindowsそのものが動くMac版Parallelsの登場など、それまでのMacではあり得なかったさまざまな血沸き肉踊るエキサイティングな環境が整いつつあった。Windowsもインストールするため、より大容量のHDDに載せ換える必要に迫られ、最初の80GBからすぐに160GB、200GBへと「お買い得ライン」に載った段階でどんどん入れ替えることに。


だが、徐々に……いくつかの点で不満が出てきてしまう。


まずは、メモリ容量。はっきり言って、Intel Macに2Gバイトは狭すぎである。できれば、4G。可能なら32Gぐらい積んでおいて後顧の憂いなくアプリケーションをバカスカ立ち上げまくりたいものである(無理やがな〜)。メモリなんか冗談みたいに安くなっているので、ありったけ積んでしまって構わないと思うのだが、その制限があるというのはなかなか辛い。


そして画面サイズ。職場でも毎日外付けモニタをつないで作業を行っていたが、メインモニタが大きいほうが便利だし、集中力を維持しやすい。複数モニタでは気が散ってダメである。だいたい、毎日コネクタを抜き差しするのでだんだん摩耗してガタつきはじめていた。


さらに、あれほど速い速いと喜んでいたCPUの処理速度にも不満が出始めた。メールをバカみたいに溜め込んで、フォルダ分けして参照しているため……その、常識離れした数のメールをきちんとハンドリングするのに1.8GHzのCoreDuoでは不満タラタラであった。実に、新着メールを確認するためにInBoxフォルダをクリックしても、表示されるまで1分以上待たされたりして、我慢の限界をとうの昔に超えていた。この問題を解消するために、一時期真剣にMacProの購入を考えていたほどだ。


実際のところ、Mail.appの遅さはTiger版のMail.appの構造に起因するものであって、Leopardにアップデートすればそのままのマシンでもかなり改善されたはずなのだが、いまより1年先や2年先ではさらにメールが増えているわけで……溜め込んだメールの重さにつぶされない程度にパワフルかつ快適なメール環境を作ることは急務であった。


この2年の間には、さまざまな故障もあった。キーボードにコーヒーをこぼして、キーボードが動作不能になったこともあった。秋葉原のジャンク屋でMacBookのトップケースを2枚買ってきてなんとかリカバリ。HDDのクラッシュにも2回ぐらい遭遇した。放熱ファンがイカれ、アメリカから取り寄せて交換したこともあった。


それでも、MacBookを手にしたことで、その値段からは計り知れないほどのメリットを得た。いまだもってMacBookの製品ラインはひじょーーにお買い得であり続けている。これから先、後継機種がその座をさらに不動のものにすることだろー。

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