「iPhoneはSBから」の報に落胆

iPhoneがDoCoMoから(も)出るかもしれない、というのは……ニホンの社会で100年に1度起こるかどうかという「奇跡」であった。頭が固〜いDoCoMoの経営者も、「黒船」iPhoneの魅力に負けて……ついにAppleの軍門に下るのか? というのがこのドラマの見所であった。


とくに、DoCoMoは昔からMacへのサポートがよろしくなく、社長みずからMac OSのサポートをするなという命令を行ったという伝説が残っているだけに……そんなDoCoMoの連中が「システム環境設定ってコントロールパネルのことですか?」とか「壁紙ってMacではなんて呼ぶんですか?」などと大汗かきつつ社内の講習会で勉強させられたりする姿を想像するだけで、お腹がよじれるぐらい大笑いできるところだったのに……。


しかし、奇跡は起きなかった。もしかしたらDoCoMoからも……という含みを持たせつつ、DoCoMoからiPhoneが出ることは(現時点では)なかったわけだ。


当たり前の結果に落ち着いてしまい、至極面白くない話である。


「安かろう悪かろう」が経営方針&社是だとまでは言わないが、ソフトバンクのスピード経営はよい点ばかりでなく、多くの欠点も生む。昔から言われてきたことだが、現場での十分な準備が整わないままものごとを開始。ロクに教育もされていないスタッフをとりあえず最前線に突っ込むものだから、現場は顧客からの苦情に対するサンドバック代わりに。Yahoo! BBのときには対岸の火事として笑っていられたが、今回は避けられないというのがきつい。


きっと、ソフトバンクの販売店に行ってもiPhoneのことを知らない販売員やら、質問に答えることのできない販売員のおねーちゃんが「ちょっとデザインのいいケータイ」ぐらいの扱いでiPhoneを売るのだろう。


長年のMacユーザーであるわれわれは、別に、そんなバカ販売員を目の前にしても「はいはい、そーだね」とあしらえる(Apple Storeでも状況は変わらないのだが)ぐらい鍛えられているからいいが、そうでなければ悲惨だ。


若葉マークのMacユーザーがソフトバンクの販売店に行く。どうやってアクティベーションするのかと質問する。お持ちのマシンは何ですか? という質問にMacだと答えた瞬間、「よく分からない」「少々お待ちください、詳しい者に代わりますので……」と、延々待たされたりするのだろう。


それでもまだいいほうで、「すみません、iPhoneはMacに対応しておりません」などという「間違った回答」すらしそうで怖い(^ー^;; メーカー名をNECだと思っているバカ販売員すらいそうだ。


みんな、DoCoMoからiPhoneが出たらいいのに、と思っていたに違いない。そして、今回の報に「奇跡って……なかなか起きないから『奇跡』っていうんだな〜」と、しみじみと考えてしまったはずだ。

Copyright By Piyomaru Software. All Rights Reserved