バリウムうどん

奥方様と一緒に夕食を池袋西武のデパ地下で買い、帰路についたときのこと。頭のネジがゆるんだ状態で、うだうだ夫婦の会話が続いていた。


奥方様「バリウムってやだよねー。あれ飲んでごろごろ転がされるのはいやじゃー。こないだなんか、2杯も飲まされたぞよ」

自分 「もっと飲みやすいバリウムってないの?」

奥方様「試作品のレベルでは、無色透明の味もないバリウムがあるぞよ」

自分 「そんないいものがあるなら、なんで使わないのさ?」

奥方様「そーゆーものを使って検査を行うような認可がおりてないからだよ。いまはまだ値段が高いからおいそれと使えないし」

自分 「現行のバリウムでなんとかならんのか?」

奥方様「バリウム入りうどんとか、バリウム入りパンなどを作ったことがあるよ」

自分 「すげー、FBIの取り調べ室みたいなところでバリウム入りうどんを食べさせられながら、

『はい、そこでうどん吸って〜。はい、うどん吐いて〜

とかボイスチェンジャー経由の声で言われちゃうんだ?」

奥方様「胃の検査でそんなことしないよ(^ー^;! だいたい、バリウム入りうどんは嚥下(えんげ……飲み込みのこと)の確認のために作ったんじゃ」

自分 「ほかには、どんなバリウム料理を作ったの?」

奥方様「衣にバリウムをまぜた天ぷらを作ったのー」

自分 「どんな風にレントゲンに写るんでしょうなぁ」

奥方様「衣しか見えないよ。エビはレントゲンに写らなくて……」


ああ、もうバリウム入りうどんしか目に入らない。「うどん吸って〜、うどん鼻から吐いて〜」って言ってみたいものであります。

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