実家の父親のところに行っていたiBook G3/500がディスプレイ不調で稼働不能になってしまった。ウチで使う分には、外部モニタをつないで自動処理専用マシンとして運用できるのだが、エンドユーザーである父親には、それは無理な相談だ。
仕方なく、その場しのぎでiBook G4を渡してきた。すぐに代替機を用意して、iBook G4を引き揚げるつもりではあるが、セットアップしてからしばらく使い方を観察していたら、ドえらいことを発見してしまった。
……父親のキーボードの打ち方が、めちゃめちゃ荒いのだ(汗)
思いどおりにWordやExcelが動かなかったりすると、リターンキーを叩く叩く(汗)
思い起こせば、社会人になったばかりの頃……SIerの部隊でOJTを受けていた最中に……その部署の新人でキーボード打ちの速さを競っていたクレイジーな一団があり、私もそのメンバーであった。
どうやれば速く打てるか、キーボード打ちのクセやフォームをお互いに批評し合ったりして、理想のキーボード打ちフォームを研究していた。
その中で、トップクラスの高速キー打ちを実現していた同僚から、
「高速なキーボード打ちを実現するためには、リターンキーを小指で叩かないとダメ。大きな音でリターンキーを打っているようでは、指の移動距離が大きすぎる」
という指摘があった。野球のピッチングフォーム並みに細かい分析である。
たしかに、大学時代にPC-9801でワープロ打ちのアルバイトなどもしていたが、漢字変換キーとかリターンキーは思いっきり叩くクセがついていた。キーボードを大きな音で打つと、それだけで仕事をしているような気分になった。だが、それを集団で行うと騒々しいことこの上ない。
それで、職場のみんなして、小指でリターンキーを叩くように特訓したものだった。高速で自然なキーボード打ちを目指した結果、キーボードの打鍵音は大幅に静かになり、ほとんど手をキーボードから持ち上げることなく打鍵できるようになった。だいたい、このぐらいのスピードが発揮できれば文句はなかろう、というレベルには到達した。
# だが、その後異動した編集部で……SEGAのTERA DRIVEのメカニカル
# キーボードなどという、打鍵音だけで酔える伝説のキーボードに出会ってしまった
# ために、「静かに打つ」というテーマは棚上げ状態になったが、、、
……と、そんなまるで「キーボード虎の穴」みたいな連中の価値観を父親に説明することは著しく困難だが、これだけは言える。
「もうちょっと優しく扱ってくださいな(ーー;;;」
キーボードを強く打ったからといって、思い通りに動かないところが動くようになったり、高速に処理を始めるというわけでもない。キーボードを強く大音響を立てて打つとそのぶんコンピュータが速く処理を行うというインタフェースを作ってみてもいいかもしれない。それはそれで、ヒトの感性に合ったマン・マシン・インタフェースに仕上がるかもしれない。
……そう、馬にムチを入れるみたいに(汗)