Mac用のプロジェクト管理ソフトウェアについて、試用できるものはいろいろダウンロードして使ってみた。
各ソフトウェアについての評価は別の機会に譲るとして、大量に一括導入しなければならず、マルチプラットフォーム対応しているものを……と言われたときに、何を提案すべきだろうか。
何か操作するたびにメールが送られてきて、使っていて(使わされていて)とてつもなくイヤな気持ちになるRedmineは個人的にはおすすめしない。条件を聞いてみると、「別に各自がプロジェクトの管理を個別に行えればそれでいい。機能は多い必要はない」ということだったので、いろいろ探してみたところオープンソースの「GanttProject」というものに行き当たった。昔からHDDの中にはインストールしてあったのだが、AppleScript非対応だったので存在を忘れてしまっていたのだ。
再度、HDDの奥底からGanttProjectを探し出し、ひととおり機能を評価してみた。
あらためて見直すと、意外といい感じである。意外どころか、昨今の機能過多になりがちなプロジェクト管理ソフトの中にあって、このシンプルさは貴重だ。AppleScriptで他のアプリと連携できないことにさえ目をつぶれば、かなりいい。
Javaアプリのためメニュー構成にMacのアプリらしからぬ雰囲気を感じさせつつも、破綻のないレベルでまとめあげられている。各タスクも階層化させることができ、各メンバーの休日設定も、メンバーのプロパティで設定可能になっている(やりづらいけど)。
予算については管理する機能はないが、自分は(偉くないので)それほど予算を直接扱う必要はない。
迷うことなく、このGanttProjectをおすすめした。世の中のスモール・プロジェクトの大半はこれで済んでしまうのではなかろうか? GanttProjectは、「プロジェクト管理ソフトよ、シンプルであれ」という一つの方向性を示し、それはなかなか魅力的な提案のように見える。