Excel 2008のAS辞書分析中

根性とか手作業という言葉が大嫌いな自分がMacを使っている理由は、それがAppleScriptで大幅に手作業を省くことができるからだ。ScriptなしにMacを使うなんて信じられない。

Office 2008 for MacのScriptingに取り組むにあたって、まずはどういうバランスになっているのか、それぞれのソフトの辞書の構成を調べなくてはならない。この構成を知ることが、Office 2008のScriptingアーキテクチャを理解する近道だ。これだけでかいソフトになると攻略するのも大変だが、逆にいえば……その構成や実数を知ることで、2008でどこに力点を置いているかといったことが丸裸にできるという寸法である。

いつも、だいたいこういう分析から作業がスタートするのだが、分析を行うためには当然のことながら「調査」が必要である。どういう分野にどのぐらい機能が実装されているか、というのを実際に数えなくてはいけない。

最初は手作業で数えていたのだが、すぐに「やってられるか!」と放り出し、AppleScriptのプログラムを8行ほど書いて、Mac自身にカウントさせることにした。8行のプログラムすら、ツールを使って自動生成させたので、手で書いたのは実質1行だけだ。

もう少しだけ頑張ると、AS用語辞書の内容をマインドマップ(Mindjet MindManager 7)上に全自動でプロットできるようになるかもしれない。あとは、アプリケーションの画面をキャプチャしておいて、GUI上の各要素がAppleScript上のどのオブジェクトに対応するか、どのような値を保持しているかをKeynote上でまとめる。そこまでやって、はじめて基本的なScriptingの練習に入れるというもので……こういう地道なんだかド派手なんだかよくわからない作業を重ねることで、大物アプリを攻略していく。


GUI Scripingの機能を使って、何行表示されているとかいう検出を自動で行わせた。その結果、割とさっくりとExcelの用語辞書の構成が丸裸になった。

本体は「Excel Suites」のようだ。Excel固有の機能やらオブジェクトやらがここからアクセスできる。こういうのは、必要になったときに調べればよく、後回しにしていい。

従来のExcel 2004が持っていた機能は「Table Suites」に入っているように見える。このあたりは、2004との比較を行っておく必要がある。R1C1形式を2004で廃止したことがよほど不評をかったのか、環境設定でR1C1形式を使えるようになっている。これがAppleScript側にどの程度影響するのか、調べておかなくてはならないだろう。

面白いのは、「Proofing Suites」で、どうやら文章の校正エンジンを呼び出せるらしいこと。また、「Text Suites」あたりに文字列の最後にピリオドを付けるような命令もあったが……日本語環境で日本語の句読点を付けてくれるのかは試してみないと分からない。

ほかのOffice Suitesアプリケーションについても調査、分析を行っていくと……Office 2008の設計思想に肉薄することが可能だろう。

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