.joeさんがCDプレーヤーについて書かれていたので、「そういえばウチにもあったよなぁ」と、ハードウェア棚(なつかしい系)の中をあさってみた。
NewtonとかPalmとかがゴソゴソ埋もれている中、そいつらに脇目もふらずに発掘していたところ……出てきましたよ。SONY Diskman D-321。
最初に買ったのがD-100で、その次にまるっこいDiskman(たしかD-202)を買って、D-321は3代目のDiskman。やはり、最初に買って大学時代をともにしたD-100に一番思い入れがあって(&当然のように卒業までもたずに壊れて)、新しいDiskmanになるごとにどんどん思い入れがなくなって、このD-321は存在すら忘れていた。
ためしに電源を入れてみたら……16年の年月を経たマシンが……動いた! ちゃんとCDの再生もできる。さすがに充電池は塩をふいていたが(塩じゃなくて……別のものだと思うが、塩というとしっくりくる)。
ふと、「このいにしえのDiskmanに、21世紀のテクノロジーで作られているBOSEのQuietComfort 2をつないで聴いてみたらどーなるだろう?」
ためしてみた。
…………意外といい音がするよ(汗) あれ、iPodよりもいいんじゃない?
いろいろ試してみたら、iPodはずいぶん音量制限を(自分が)してあって、音量を上げてみたら同じように聞えた。Appleロスレスで取り込んだ曲だったので、CDプレーヤーと差がつくとしたら……あとは、アナログ系の回路ぐらいだろー。どちらがいい部品を使っているのかは分らないが(汗)
あと、このD-321って、Diskmanに「終わった感」が漂いはじめた頃の製品で、低音ブーストとか音トビ防止のメモリキャッシュ機能(使うと音質が下がる)がついてるものの、オーディオ製品としてみると…………そんなによくないんじゃないだろうか。
最初にDiskmanを使い始めた頃、一番の難関が「電車の中でCDを取り替えること」だった。その当時は、まだCDよりもレコードの生産金額の方が多いぐらいで、まだDiskmanの市民権もそれほどなかった。つまり、まだまだ世間でも珍しい存在だったのだ。
電車の中で席に座って、バッグからDiskmanとCD入れ(10枚ぐらい入る)を取り出し、おもむろにDiskmanを開けてCDを交換することになるわけだが、これがなかなか集中力が必要で、まかり間違うとCDを落としてしまったり、CDをプレーヤーから外せなかったりする。
しかも、さっさと済ませたいのに、慎重に作業しないといけないので、この「交換の儀式」を数分間やることになる。さすがに周囲を見回す余裕はなかったが、きっと「なんだこいつぁ?」という目で見られていたことだろう。
電車の中で化粧をする女性がどーのこーの、という議論以前に、電車の中でCDを交換するのはなかなか勇気がいるというか、「こんなところでやんな!」と言われかねない行為である。しかも当時、ポケコン(PC-1600K)をヒザのうえに置いてプログラムを作っていたり、レポートの文章を打っていたりしたもので……まるで大道芸人みたいな状態であった。
ただ……いまも電車の中で17インチのMacBook Proを広げてプログラムを組んでいたり文章を書いていたり書類を作っていたり、音楽をiPodで聴いていたりで…………使っている機材はずいぶんと進歩したが、やってることがサッパリ変っていないというのは、人としてどうなんだろう?(ーー;;;;