AppleScriptをネットごしに共有する「Mother」

久しぶりに、AppleScript系で面白いソフトが出てきた。AppleScriptをネットごしにP2Pで共有できる実行環境「Mother」である。

http://mugginsoft.com/


Mugginsoftが開発しているソフトウェアだが、現在、同ソフトのWebサイトにはこのMotherしか掲載されていない。

ユーザーはScriptそのものをいじくらずに、iTunesライクなインタフェースでAppleScriptを選択し、パラメータを設定してからAppleScriptを実行する。ドロップレット(ファイルのドラッグ&ドロップを受信して動作するAppleScriptアプリケーション)のような動作についても、パラメータ設定の一環として行えるようになっているようだ。


AppleScriptにGUIを与えて、エンドユーザーにも使いやすく提供しようという試みは1994年の登場当時から見られた動きである。

ただ、フル機能のGUIを与えようとするとなかなか大変なので、簡略型のGUIを与えてみようという方向性も生まれてきた。Automatorはその試みの最たるものだが、ところがちょっとしたGUIを与えるだけなのにXcodeやInterface Builderなど開発用のツールを使いこなす必要があり、Scripterなら誰にでも作れるようになるというわけでもないし、カンタンに作れるというわけでもない。


MotherはこのAutomatorによって掘り起こされたものの、Automatorの不完全さゆえに満たされていない「エンドユーザー向けに簡易型GUIを提供するScript環境」というニーズに応えるべくして作られたソフトウェアのようだ。

ユーザーに対してソースを非開示の状態で公開できるのかどうか、いまひとつまだ分らない。α版のテスティングを行っている段階なので、正直まだ「UIがこなれてないよ〜」などと言いながら試行錯誤しているところだ。

特定のユーザーにはScript Aの実行を許可するけれど、Script Bについては許可しないよ……といった制御ができるものと思っている。なんといっても、このMotherを使ってインターネットにScriptを共有させるところまで行っていないので、なんともいえない。もうちょっと調べてみる必要がありそうだ(ルーターのDMZにMacをつなげばいいのかもしれないが……)。

Motherに希望したいのは、どこにどのようなScriptがあるのかという情報を、各Motherからの情報をとりまとめて分りやすく配信するという機能。そして、そこにMarket Placeを成立させることである。Scriptの有償公開ということができることが望ましい。


さて、どうなることやら……。

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