Trinityさんに注文してあったCool Feetが届いた〜。お値段1,680円+送料600円+代引き手数料400円。
http://www.trinity.jp/digitallife/gadgets/coolfeet/index.html
なんでこれを買ったかといえば、これまでに使っていた「静冷台」では17インチMBPを冷却し切れないからだ。もともと、静冷台はいまをさかのぼること10年ぐらい前に、昔なつかしのTitanium のPowerBook G4向けに開発された製品であり、桁違いに発熱する17インチMBPには力不足という感が否めなかった。事実、長時間使っていると本体側がドンドン熱を出しはじめ……その時点では静冷台自体が最高に熱せられていた状態になっていた。
この書き方は正確ではないかもしれない。当初は順調に本体→静冷台の方向に熱が移動するのだが、静冷台から先はどこに熱が移動するのかといえば、静冷台のまわりの「空気」にである。この、空気への放熱を効率的に行うために、静冷台の底面は凸凹状になっており、表面積を増やすことで放熱効率を高めようとしている(ドリルで穴まで掘って表面積を増やそうとしてある。設計した人の執念を感じる作りである)。
最終的には空気に対して放熱を行うのが静冷台の冷却システムだ。この、空気への放熱量よりも本体→静冷台への熱移動が多ければ、静冷台への熱移動は行われなくなり、さらに悪いことに……灼熱した静冷台の熱が本体に向かうという本末転倒な状態に陥ってしまう。
この手の、ノートパソコン用の冷却グッズが出始めたのは……まさにTitanium PowerBook G4の登場直後……というか、その当時でもそんな冷却グッズが必要なマシンなんてPowerBook G4ぐらいだったのだが、だんだんと他のノートPCでも冷却の必要が出てきて(とくに夏場)、周辺機器売り場に一定の面積を確保するに至ったようである(ヨドバシカメラの放熱グッズコーナーに行くと「こんなにあるのか!」と驚かされる)。
ノート冷却用グッズにもいくつか種類がある。熱伝導タイプ(静冷台とか)、強制送風タイプ(USBから電源をとって放熱ファンを回すタイプ)そしてエアスペース拡張タイプである。
■熱伝導タイプ
まさに、静冷台のように熱伝導のよい金属素材の台をノートの下に敷き、ノート本体の熱を台に逃がすことで冷却を行う。アルミ削り出しの超重量級の静冷台もあれば、ジェルの入ったバッグによって冷却を行う製品もある。
メリットは、ファンなどを使用しないために静かで、使用場所を選ばないことであるが……金属タイプではけっこうな重量があり、持ち運びができる重さではない。
欠点はいくつかあるが、ジェル使用タイプでは一定の熱容量を超えると冷却効果が薄れてしまうため、長時間連続使用には向かないことがあげられる。静冷台も、もっとローパワーなMacBookやらPowerBookであれば問題はなかったのだが、静冷台の熱容量を超えた発熱を行う17インチMBPに対しては非力であった。
■強制送風タイプ
家電量販店などで売られているグッズの多くがこれである。USB端子などから電源をとって冷却ファンを回す。USBの抜き差しが必須になってしまうのと、ファンの回転による動作音が気になるといえば気になる。また、価格もピンキリであるが……安物だと放熱ファンの寿命が気になる。身の回りの人間でこれを使っている例を見たことはない。
■エアスペース拡張タイプ
今回のcool feetがこれに該当する。ノートの底面が机に接地していれば机に熱が逃げることを期待できるが、ノートの底面にはゴム足が取り付けられており、接地していない。接地していないために熱はかぎられた場所に逃げるしかなくなる。ノートと机の間の「空気」に対してだ。
cool feetは、ノート底面が接する空間を拡張することで、より冷却効率を高めようという設計思想の製品のようだ。そんな消極的な冷却方法で「冷え」るのかは疑問だが、熱伝導タイプのように熱容量オーバー時の「照り返し」はないし、強制送風タイプのように動作音がするわけでもない。熱伝導タイプでも、前述のように最終的には空気に向かって放熱するわけで……とくに突飛な発想から生まれた商品ではなさそうだ。ただ、放熱に対してどの程度の実効性があるかは未知数といったところか。
さて、届いたcool feetの箱を開けてみると、予想よりだいぶ小さい。また、Webサイトで見た印象ではもうちょっと堅い素材と思っていたのだが、手にとってみるとけっこー柔らかくてぷにぷにである。
サイトの写真ではMacBookに取り付けてあったので、巨大な足がつく印象だったのだが……17インチMBPに取り付けてみると、なんともかわいらしいたたずまいである。
さて、cool feetの実力やいかに?