まだβテストが始まってもいないし、手元にOffice2008が届いているわけでもないし、マイクロソフトと守秘義務契約書を取り交わしているわけでもないので、さまざまな憶測を書いておくにはちょうどよい時期だろう。そのうち書けなくなるんだから、先に書いておこうというわけだ。
マイクロソフトのMac用Officeは、割と古めのOSをサポートしている。Office v.XではMac OS X 10.1.xなどという化石のようなOSをサポートしているし、Office 2004でもMac OS X 10.2.8などというもはや誰も使っていないようなバージョンをサポートしている。
もちろん、開発時期や登場時期にサポートOSのバージョンが規定されることは確かで、それぞれの日付について確認しておこう。ついでに、Mac OS Xの各メジャーバージョンについても発売日を並べ、日付でソートしてみた。
Mac OS X 10.0 2001年3月24日
Mac OS X 10.1 2001年9月25日
<Office v.X発売日:2002年1月25日>
Mac OS X 10.2 2002年8月24日
Mac OS X 10.3 2003年10月24日
<Office 2004発売日:2004年6月18日>
Mac OS X 10.4 2005年4月29日
こうして見ると、Office v.XのMac OS X 10.1サポートは順当で、Office v.2004のMac OS X 10.2サポートは少々やりすぎのような印象を受ける。v.2004発売当時は、まだMac OS X 10.2のユーザーも多かったということなのだろうか?
ここで、Office 2008についてのいくつかの疑問がわく。
「Office 2008とMac OS X 10.5はどちらが先に出荷される(べき)ものか?」
という疑問である。
Office 2008はUniversal Binary(Intel+PowerPC Code)で提供され、Cocoaアプリとして書き直されたと言われる。CarbonベースだからUniversal Binaryに移行できない、とかいった話にはならないので、これは「開発環境をXcodeに移行した」結果の話として理解しておくべきものだろう。
Mac OS X 10.4をメインターゲットとするなら、おそらくMac OS X 10.5上では何の問題もなく動作するだろうし、Mac OS X 10.3.9上でも動作するだろう。よって、Office 2008はMac OS X 10.3.9以降、という可能性がある。
だが、Mac OS X 10.4で搭載された機能を積極的に活用するとすれば、10.4以降……いや、Intel版が提供されはじめた10.4.6以降ということになる。
また、Office 2008はMac OS X 10.5に特化した機能を搭載するのか、あるいはしないのかという疑問は残る。自分は「特化した部分がある」と読んでいる。おそらくそれは64ビット対応の新バイナリフォーマットであり、10.4対応の32ビットコードと10.5対応の64ビットコードのUniversal Binaryになるのではないか(PPC64、Intel 64、PPC 32、Intel 32の4バイナリ構成)。
そのため、Office 2008はMac OS X 10.5よりも後に登場する必要が出てくるものと見ている。目下のところMac OS X 10.5は10月発売とされているが、自分はそのラインは守れないものと見ている。
2008年の1月8日あたりに発売日を持って行っても問題はないだろう。というよりも「本気で10月に出す気があるのか」はてしなく疑問である。かくして、Office 2008も2008年の1月末あたりを発売日にすると予想。
具体的な判断材料がない中で、単に「予想」しているだけなので、当たることもあればはずれることもある。はたして、どうなるだろうか。