Macの泣き所、かなり手薄な分野というのはいろいろあるが、それでも日常的に不便を感じることはそれほどない。
ただ、そうした中にあっても「こりゃきっついなぁ」と感じるのがOCR(光学文字認識)ソフトだ。印刷物をスキャナから取り込んで、文字データにするというよくあるアレである。
最新のIntel Mac環境になって、この泣き所に拍車がかかった。市販のOCRソフトウェアに、Universal Binary版がない。ないったらない。
まず、Mac OS X版ということでいえば、エーアイソフトの「読んde!!ココ」と、メディアドライブの「e.Typist」ぐらいのものだろうか。
■読んde!!ココ
■e.Typist
意外なところで(失礼!)、パナソニックソリューションテクノロジーという会社が「読取革命Lite」(Mac OS X 10.4までネイティブ対応)を出しているのを見つけた。
この読取革命Liteはスキャナにバンドルされる製品であって、単体で購入できるものではないようだ。
これはさすがにUniversal Binaryには対応していないだろう。
…………で、Intel Mac対応という点ではエーアイやメディアドライブも心もとない。とくにメディアドライブはものすごくやる気がなさそうで、
などと、事実上「やりません」宣言をしているようにも見える。なんで、こんなに投げやりなんだろう?
e.Typistといえば、一昔前はスキャナにバンドルされてくる定番商品だったのだが……読取革命Liteにその座を奪われてしまったのだろうか。それとも、メディアドライブがうかうかしているうちに、パナソニックソリューションテクノロジーがOEM市場をかっさらっていったのだろーか。
エーアイソフトも、別にIntel Mac対応のパッケージ製品を出しているわけではない。と、いろいろ調べていたら、
こんな記事が……!!
つまり、Adobe Acrobat 7に搭載されているOCR機能はエーアイソフトが提供しているものなのだそうな(実際にG5/2.5GHz Dualでテストしてみたら、6よりもびみょ〜に使えなかった記憶があるのだが>7のOCR機能@Mac)。
この流れで行けば、8でも当然同じエンジンを使ってくることだろう。
Acrobat 8はUniversal Binaryなので、エーアイソフト自前のパッケージでは対応していなかったけれど、OEMでAdobeに提供しているエンジンはUniversal Binary、とも読める。
これはつまり、Universal Binary版のOCRソフトウェアが欲しかったら、Adobe Acrobat 8を買えということなのだろーか。
OCRソフトウェアも、なんかMacがPowerPCに移行した1993年ごろからずーーっと出てはいるものの、ずーーっと9割ぐらいの認識精度のまま進歩がないように感じてしまう。一般のユーザーもOCRに対してあまり実用性を感じていないんじゃないだろうか。たぶん。