iTunes 7.3.2→7.4のAppleScript的変更点

昨今は、技術向上やノウハウの蓄積によって、とあるアプリケーションの異なるバージョン間のAppleScript用語辞書の差異などを瞬時に検出できて非常に便利になった。昔は、こういうのでひっじょーーに苦労させられて、仕様変更とかバグをなかなか指摘できなかったのだ。いまなら、新しいOSが出てきても瞬殺である。

さてさて、iTunes 7.4での変更点は……

revealコマンドのパラメータにitemオブジェクトを指定する、という割とどーでもいい補足説明が付いた。これにはほとんど意味はない。

trackにalbum ratingとalbum rating kindの属性がついた。album ratingは0〜100、以前からtrackのratingは設定できた(GUI上では★で表示)が、これがalbum単位で設定できるようになったようだ。

album rating kindの取りうる値はuserとcomputed。album rating kindがcomputed(計算値)というのはどういう状態のものだろう? 例のStarbucksのおすすめアルバムなどがこれなんだろうか?

個別のtrackにもrating属性がもともと用意されているが、同様にrating kind属性が新設され、こちらにもuserとcomputedの2種類の値を持てるようだ。同じく、computedの値になる状況というのがよく分からない。もしかしたら、iPodとiTunesの間で合算したりするとcomputedになるのかもしれないが、いまひとつよくわからない。

もしかしたら、われわれが「iTunes Ranking」プロジェクトで画策していた「全ユーザーのratingを計算して平均ratingを算出する」とかいった機能を実装する前触れ……もしくは布石そのものなのかもしれない。もし、そうだったとしたらmixi musicなんて瞬殺である。いい気味である(まだ決まってないっちゅーに)。

……実際のところ、このcomputedは、「曲単位でratingを設定していない場合には、albumに対してのratingが適用された状態」を示すもののようだ。

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ユーザーがtrackに対してratingを設定するとrating kindは「user」が返ってくる。もっと具体的にいえば、trackに対して「★」でrtaingがついているのはrating kind=userの状態、「☆」でratingがついているのはrating kind=computedの状態。そういう違いなのであった。割とつまらない。

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Scripterの間で「どうにかできないか」というやりとりの多い、AirMac Expressのリモートスピーカー指定機能とかは実装されていない。ニーズはあるのだが、やはりiTunesはAppleの戦略的ソフトウェアなので、Appleの商売上の都合が最優先されるのであった。ぽんぽこ。

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