「iMac」というのは、デビュー当初はCRT一体型のコンピュータであった。モニタと一体型のコンピュータという意味で、「モニピュータ」などと表現されるものだ(最近はすっかり死語になってしまった)。
iMacに変革が起きたのは、LCDを採用した半球状のモデルになってからだ。15〜20インチのLCDを搭載し、LCDと本体は可動式のアームでつながれていた。いまでも、非常に優秀で洗練されたデザインだと思う(ひとつ欲しいぐらいだ)。
そして、LCD搭載のiMacがモデルチェンジし、いまの「モニタ部+足」という構成になった。若干モニタの位置が高いのが気にはなるが、デザイン自体は悪くない。
明日あたりに出ると言われているiMacの後継機種で噂されているのは、
「メタルボディ」「薄型」「スタイリッシュ」
というキーワードである。想像図などを見ても、現行のiMacを薄くしただけのマシンに見える。まるで、現行のシネマディスプレイにiMacが入ったというだけの、モニタと見分けのつかないコンピュータだ。つまんねー。
しかし、これは本当か? こんな、当たり前のデザインをしてくるものか?(超薄型、ということであれば驚きもあるかもしれないが)
これまでの「流れ」を考えると、こんな「驚き」も何もないようなモデルが登場するものだろうか? そこに、そこはかとない「違和感」を覚えるのである。なんかちがうぞ、と。
この薄型デザインにしたときに、「足」というのは必要なのだろうか? そもそも、キーボードが超薄型らしいというところが怪しい。
キーボードを薄く作る必然性とは何か?
もしかして、新型iMacというのは、足がなくて……テーブルにぺたっと置いておける「だだっぴろいペンタブレットマシン」みたいな機械なのではなかろうか? で、一緒に使うキーボードは超薄型。まるで、テーブルがコンピュータになったかのような「世界観」を表現するために。
このスタイルだと、壁掛け式にもできる。もちろん、VESA準拠のアームも取り付けられるだろう。軽量化するためにノート同様2.5インチのHDDをはじめて採用するかもしれない。
加速度センサーを搭載していて、モニタ(本体)の方向を検知して、縦長表示と横長表示を切り替えるかもしれない(汗)
薄型はいいのだが、薄くしたときどこにスピーカーを付けるというのだろう?
「スピーカは、今は下へ机反射で音を前に出してますが、今度は、平面スピーカが、背面に貼付けられていて、背面を壁にしてね仕様、になって、壁反射で音を出す(あやつき氏・談)」
こういう感じか?