先日、たまたまTMUGの飲み会で自分が使っているバッグのメーカーの社長さんが居合わせた。いわく、「だいたい、飲み会に行くと1人ぐらいは自社製品のユーザーに出くわす」のだとか。
なぜ「使っている」と断っているかといえば、本当の持ち主は奥方様だからである。彼女が使っていなかったので、貸してもらっているのだ。
……で、そのバッグを作った会社の社長さんだから、このさい意見をフィードバックしておこうかと思い、
「MacBookの幅に合うものがなかなか見つからない。おたくではそういうサイズのバッグは出していないのか?」
みたいな話をした。だが、答えは割とそっけなく、
「マシンを入れるために作っているわけではないので、合うサイズのものはないし、そういうものを作る予定もない」
とのこと。
その時に思い出していたのは、どこかで見かけたSONYのビジネス向けノートの開発者のインタビュー記事。なんでも、開発サイドとしてはワイドスクリーンのノートを日常的に使ってきたので、とーぜんビジネス向けのノートもワイド画面だと思っていたのが……営業サイドの、
「4:3の画面でなければ、ビジネス市場では戦えない」
という強い意見により、4:3の従来型の画面を採用することになったのだとか。
その理由までは覚えていなかったし、記事にはつっこんだ話も書かれていなかったような気がする。
だが……その社長さんと話していた時に唐突に思い当たったのだ。
「そうか、横長のワイド画面搭載マシンでは、ビジネス用の既存のカバンに入らない可能性があるのか!」
Appleのマシンはもーそれは気持ちいいぐらいに全モデルワイド液晶を採用しているし、ビジネスマンが山手線にもまれながらも小脇に抱えてあるけるような軽量モデルもない(いまのところは)。
横長液晶モデルのボトルネックが「カバン」というインフラにあったとは!(机の広さとかもあるかも) ちょっと意外であった。
普段自分はMacBookをソフトケースに入れ、小脇に抱えて持ち歩いている。カバンの中には極力入れない。左右に分散して運んだほうが、重量を感じなくてすむからだ。
とはいえ、自転車に乗る際などはカバンの中にMacBookを(むりやり)突っ込んだりする。まさに文字通り「突っ込んだ」ような具合いであって、少々苦しい。
前述のとおり奥方様からの借り物なので、自前のカバンを探していたのだ。
だが、よく言われる話ではあるのだが、マシンの持ち歩きに適したカバンというものにはなかなかお目にかからない。ワイド画面ならなおさらだ。
奥方様など、荷物はリュックサックに、15インチのMacBook Proを17インチPowerbookのキャリングケース(対衝撃材入り!)に入れて持ち歩いている。自転車に乗るときには、カゴにキャリングケースを放り込んで持ち歩くというスタイルだ。17インチ用の余裕のある巨大なキャリングケースが幸いして、割と自転車の振動を拾わないらしい。
自分はどうであったか?
PowerBook 2400c:プレゼントされたバッグに入れていた
PowerBook G3:ソフトケースに入れて小脇に抱えていた。カバンには入らなかった。
iBookタンジェリン:ソフトケースに入れて、本体の手提げで持ち歩いていた
iBook:ソフトケースに入れて、小脇に抱えていた
PowerBook G4 12インチ:肩掛けつきのソフトケースに入れて、肩からかけていた
PowerBook G4 15インチ:ソフトケースに入れて小脇に
……なんだ、カバンになんかほとんど入れてないじゃないか。
だいたい、なんでカバンという話になったかといえば、リュックサックをかついで歩く姿はあまり好ましくないという指摘が年若い女性からあったからだ。
自分の姿は自分には見えないので気にならないが、他人の様子を見ていると、なるほどちょっと気になる風体である。
それで、奥方様からバッグを借りて持ち歩くようになったのだ。
いくつか似合いそうなカバンを見かけたことはあるのだが、どれもこれもごっついデザインで、あまり「余裕」が感じられない。リーズナブルな価格で、きつきつでない(事務用品然としていない)デザイン。背中に背負わない、肩掛けカバンとして運用できる程度の大きさ。
財布やカバンといった「入れ物」にコストがかかるのはひたすら不本意ではあるのだが、なかなか難しいものである。まる。
後日談:
その他、4:3比率の液晶画面がビジネス現場で必要とされている理由。
WindowsでPowerPointのプレゼン時に4:3の比率の画面出力でないと、異様に汚くなるという話
4:3比率のプロジェクタしか転がっていないので、そんな横長画面があっても無駄になるという話(別に4:3の画面出力は問題なく行えると思うのだが?)