コンピュータソフトウェアの「サルまん」的存在とは?

「サルでもかけるマンガ教室」は非常に衝撃的な作品だった。マンガの方法論や方向性を博物学的に整理し、分類し、模式化し、そして模倣までしてみせ、あげくの果てにはそれらの方法論を駆使して「連載内連載」までやってのけた。


細部までこだわりまくり、作り手としてのこだわりの強さに当時大学生だった自分は完全にノックアウトされたものだった。

コンピュータのソフトウェア、とりわけデスクトップのアプリケーションのGUIデザインについて、そのような視点から分析を行った本や連載というものにはお目にかかったことがない。

あれば見てみたいものだ。

そんなことを考えたのも、仕事でWindows版のアプリケーションのMac OS Xへの移植プロジェクトを行ったのだが……元のWinodws版のGUIがあまりにあまりだったので、初期のプレゼン段階でInterface Builderを使ってMac OS Xの流儀でゼロから作り直した。デザインはそのまま開発チームに回し、モノは完成してつい先日納品(実に大変な仕事だった)。

だが、この話にはまだ続きがあった。

あまりにWindows版とMac OS X版のできばえが違いすぎるので、Winodws版も同様にブラッシュアップ(&Vista対応)できないか、という打診があったのだ。

MacBook上でParallels Desktopを起動して、インストールしてあったVisual Basic Express Editionで同じ画面をためしに作ってみた。インストールしただけで本気でVBのFormeditorの機能は使ったことがなかったのだ。

なんだこれは??(ーー;; 人間の使う道具じゃない。

GUI部品のグループ化はできないわ、部品のロックもBoxに含まれたすべてがおこなれてしまうわ、レイヤーの概念はないわ、だいたい、部品を置く場所を細かく指定できなかったりで……こんなので画面を作れるわけがない! Interface Builderも最高だとは思わないが、これより100万倍マシである。

これでは、手でGUI部品を配置するよりもプログラムコード側から生成した方が楽そうだ。それでも、画面のインタフェスについてじっくり吟味できるという話にはならないだろう。

なんの話だったか、Formeditorの悪口になってしまった(汗)

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