地下鉄 飯田橋駅の構内で、「この駅はモニター監視されています」という看板があった。
その下に、小さな字で英訳が掲載されていた。こんな感じだ。
TV Monitor is installed at this station.
自分はそんなに英語がうまいわけではない。海外の友人知人と話している際でも「英語ってすげえ、こんなにいいかげんに話していても通じるなんて」と感動するぐらいのできなさだが、英語のコミュニケーションで大事なのは「技術」ではなく「気合い」だと思っている。
そんな自分にさえ、この英訳はひどく奇妙なもののように見えた。いや、事実おかしいのだ。
TVモニターという言葉がネイティブの英語話者にどのようなイメージを想起させるのかは知らない。しかし、問題になるのは「カメラで監視」していることであって、「TVモニターが設置されている」ことではないはずだ。
この駅にはテレビが設置されていて、駅員が競馬の中継でも見ているので許してくれといっているのだろうか?
などと悩むのではないだろうか。自分が海外に出かけて「テレビつきの駅です」という意味不明な日本語で書かれた看板に遭遇したら、さぞや首をひねることだろう。
「この駅は監視されています(監視下にあります)」とか「監視カメラが作動中です」といった言葉が英訳されていれば、それほど違和感を抱くことはないだろう。
でも、「TVモニターが設置されています」ではさっぱり意味不明だと思うものだ。