マルちゃん焼きそば(3食入り)にかける青春

わが家の代々受け継がれてきた焼きそばについて今日は語らねばなるまい。mixiの「マルちゃん焼きそば(3食入り)」コミュニティを見て……甘い、甘すぎる。マルちゃん焼きそば(3食入り)はそんなお手軽な料理じゃねーんだよ! という怒りに駆られたからだ。

ウチの父上が学生時代に横手で食べた焼きそばの記憶が元になっており、試行錯誤により若干のアレンジが加わって現在に至っている。かーなり作るのに時間がかかるので、そのあたりを進化させるのがわれわれの世代での改良項目であろう。

まず、麺は電子レンジもしくはお湯に内側の袋に入った状態で温めたりゆでたりする。これは、麺をほぐしやすくするための前処理である。元祖であるウチの父親はお湯での処理を好み、ウチら子供は簡略化して電子レンジで前処理する。

麺はだいたい、マルちゃん焼きそば(3食入り)を2つ使用する。これで2人分である。若干、翌朝に繰り越す分も出てくるが、だいたい1人あたり2玉はかるく食べる計算である。豚肉は200グラム程度、キャベツは半玉ぐらいをやや大振りに切っておく。

麺を加熱してほぐしている間に、キャベツと豚肉細切れを切って、いためておく。芯の部分なども柔らかくなる程度でいて炒めすぎないというのがポイントだ。

ここで、豚肉について言及しておく。決して、油分の多い豚バラ肉を使ってはいけない。全体的にノンオイリーに仕上げるのがウチ流である。

麺はほとんど油を使わずに中華鍋で炒める。少々麺がからみつくと思ったら、塩を振る。塩を若干振ると麺がほぐれやすくなるのだ。

体力にモノを言わせて、カラっからの固焼きそば状態に近いところまで炒めまくる。ここまで追い込まないと、小麦粉っぽさが消えないからである。こんな安い麺ではあるものの、あるレベルを超えると急に味が変わるのだ。そのために、かなり追い込むという作業が必要になる。

始めは強火で、絡み付くようになってきたら中火に移行。あとは固焼きそば状態に近くなるまで中火で炒める。若干、焦げてもいいので徹底的にいじめぬく。それでいて、なるべく麺を途中で切らないように気を使いつつ炒める。

限界まで炒めたら、強火に移行。そこに水を適量加え、最初に炒めておいた野菜と肉を入れ……中華鍋の下部に野菜と肉を移動。麺を野菜&肉の上にかぶせて蒸し焼き状態にする。水の量はキャベツのコンディションによってケースバイケースだが、100ccぐらいといったところだろうか。新キャベツの場合には量を少なく調節する。

この間に、添付の粉ソースを全体にかける。あとでかきまぜるのだが、たとえば6食分焼いたとしてもソースは半分程度で済ませておく。できるかぎり薄味で仕上げておくのだ。実際、炒める段階で塩を振っておくので、ソースは少なめにしておかないと食べられない。

ある程度、蒸し焼き状態にしたら全体をかきまぜる。肉や野菜がまんべんなく分散し、粉ソースが麺にこれまたまんべんなくからんで水気が飛んだら(水が単体で存在しないレベル。つまり、そんなに長い時間は炒めない)、火を止めて完成である。

調理している間に皿をお湯で温めておき、調理後に焼きそばを盛りつける。ここで、皿が冷えたままだとおいしさが半減してしまうので要注意だ。

盛りつけたら、紅ショウガあるいは青のりを振り、味を見て粉ソースを追加で加えるなどして食する。

焼きそば本体は強烈に炒められて縮んでいるため、お茶を飲みつつ食べる。物足りないぐらいで止めておかないと、お茶による揺り戻しでお腹の中で麺がふくらみ、強烈な満腹感にノックダウンされて、そのまま転がって寝てしまうこと請け合いである。

だが、それがやめられない!(びしっ!) 

そんなわけで、今日も強烈な「My焼きそば食べたい」衝動に襲われ、もうすでに帰宅後の計画まで立てている。調理の様子をビデオカメラで録画しておき、このメソッドを広く世間に広めるのだ。

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