高校時代に「マイコン同好会」なる部活動に入っていた。部活動とはいうものの、限りなく「帰宅部」に近い内容であった。
高校入学当時、両親には「そんな部活動に入ったら勉強しなくなるので入ってはならない」と厳しく申し渡されていたのだが、2年生になった頃に成績が入学時よりはよくなったので、監視の目もゆるみ「そろそろいいかも」ということでこっそり入部。以来、高校卒業後に卒業アルバムで在籍が発覚するまで、ひそかに活動を続けてきた。
ただし、別に「活動」といっても昼休みや放課後に部室に入り浸って雑誌を読んだりゲームに興ずるぐらいのものだった。部室も、地下の湿っぽい畳敷きの狭い部屋で、部室というよりは地下組織や秘密結社の集会場といった趣きであった。
高校時代にはいろいろとアセンブラでプログラムを組んでみたりもしたが、あくまで個人レベルでの話であって、それが部活動のレベルに昇華されたということはなかった。もう少しまとまった活動になっていったのは大学時代になってからだ。
高校時代に話を戻そう。
当時でも、周囲からはお遊び同好会と見られていたぐらいで、存在意義を疑われていたり、部への昇格も否決されたりで、予算などなく実に慎ましい活動内容であった。ただ、後輩にやたらと詳しい人間がいてゲームを開発しては富士通のプログラムコンテストに応募してマシンをもらったりと、それなりの成果は出していた。
まあそれも、1980年代後半という状況でこそ成立するような内容であって、2007年という時代背景で成立するようなものであろうか。
母校のWebを調べて、マイコン同好会(マイコンという言葉自体が死語である)が存続しているかどうかを確認してみたところ…………パソコン部だか同好会というものがあるらしい(汗) われわれの時代には男子校で詰め襟の制服だったのだが、共学になり、制服もブレザーに変わった。
インターネットも当たり前になり、コンピュータも手頃な価格でいいものが手に入るようになり、だいたい日常的に使用するソフトをすべて自分で作らなくても済むような時代に(とっくに)なった。高校生の頃のように、なんでもかんでも自分で作るような時代でもない。
一体、この時代にパソコン部が何の活動を行っているのか、ひたすらに謎である。まさか、プログラミングなどは行っていないと思われるのだが……さて。