NTT東の故障サポートに電話をした話は昨日のとおりである。
そして、電話口で幾度となく繰り返され、メタノール並みに沸点の低い自分を激怒せしめたのは「穴の開いた小さい方の機械」というながったらしく、かつ知性に欠けた呼称であった。
電話口で何度も「あなのあいたちいさいほうのきかい」「あなのあいたちいさいほうのきかい」と言われると、そのバカさ加減に血圧が上がってくるのである。
「いい加減にしろ。名前で呼べ」
「は? 私、○○でございますが」
こいつ、喧嘩を売ってやがるぜ…………これが「罵倒モード」のスイッチを入れた。
「いちいちいちいち、アナノアイタチイサイホウノキカイなんて長ったらしくまだるっこしい呼び方をしてんじゃねえ!! このバカが!!」
電話口で絶叫である。居合わせた奥方様と母上が完全に引いていた。
のちに、それがONUと呼ばれる機械であることを知る。おそらく、Optical Networking Unitの略なんだろう。
あと、腹が立ったのは「裏」という言葉だ。
LEDがついている面の「裏」、という説明をなされた。このLEDは角についていたので、面積の大きい面(こちらを見ていた)と面積の小さな側面(サポートはこちらを意図していた)の両方にまたがって存在していたのである。
だが、フツーに設置してある状態で目に入るのは明らかに面積の大きな面であり、その裏面といったら木ネジで止めるための穴が開いた「底面」になるはずである。
「表」「裏」といった場合、最大の面積を有する面を基準として、その反対側の面同士を指すことであろう。面積の小さな面は「側面」「背面」などと表現されることはあっても「裏」とは言わないだろう。
とーぜん、ここでも「裏なんか何もねえぞ」という話になり、サポートに対する不快指数が急上昇した次第である。
NTT東のサポート・マニュアルには「専門用語を出すと怒る人がいるので専門用語は使わないように」とでも書いてあるんだろう。バカ向けに合わせたマニュアルになっているので、聞くだけでバカにされているような印象を与える用語なのであった。
むしろ、逆に罵倒せれたり激昂されたりする原因を作っているのは、自らのバカマニュアルであること。
とかくこの世はバカマニュアルばかり(りんごサポート外注しかり)、腹立たしいことこの上ないのであった。