日本産のソフトウェア、なっしんぐ

Universal Binaryアプリケーションの調査中に、ふと気づいた。


 「日本人の作者のソフトってほとんど使ってないな」


ということに。


AppleScript関連のソフトということになると、海外産ソフトのオンパレードである。Script Debuggerしかり、UI Browserしかり。OSAXのたぐいも海外産ばかりだ。


さらに、普段常用している日常用途のソフトウェアについても、日本産のソフトがほっとんどないことに気づく。


唯一、使っているのは駅すぱあととJeditぐらいだ。で、それ以外だと日本産のソフトはない。まったくない。アイデアを練るのはOmniOutlinerだし、スケジュールをたてるのはFastTrack Scheduleだったり、iTask。メーラーはEntourageで、WebブラウザはSafari。画像処理関連でも海外ソフトを使っているし、Webも最近はSandVoxで作っている。最近やりこんでいるゲームも海外産ばかりだし、それでもまったく不自由を感じない。


日本の開発者と話をして驚かされるのは……とくにMac系の開発者に限らないのだが……「すでにあるものを作ろうとする」人が多いことである。もっと直裁的な言い方をすれば「GarageBandみたいなWindowsソフトを作りたい」といった会話がなんのためらいもなくなされていたりして驚かされるのである。それってパクりじゃん(汗)


開発者で「すげーなー」というほどのオリジナリティを持っている人にお目にかかったことはあまりない。これは、別に喧嘩を売っているわけではなく、実際のところ、開発という「仕事」自体にオリジナリティを求められる機会自体がほとんどない。他人が作ったものを忠実にコピーするとか、ありものの概念をなぞるというケースの方が圧倒的に多い……そういうことについては一応理解はしているつもりだ。


それにしても、他人と同じものばかり作っていたとしたら、より強力なライバルが海外から乗り込んできたら、いや、乗り込むという表現は不適切だ、日本語リソースの追加なんか昔と比べればおっそろしいほどに簡単になっている。単にファーストリリースから日本語化されたリソースが付いてくるだけの話で、同じものを作ること自体が即無意味化するわけである。

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