巷にあふれる「ダメなライブカメラ」

ライブカメラのリンクサイトで著名なものはいくつもある。国内では「世界の窓」など、Yahoo!で「ライブカメラ」をキーワードに検索すれば、山のように出てくる。


しかし、実際にそれらのサイトでリンクしているライブカメラを確認してみると、けっこうな確率で「落ちている」ライブカメラが多いことに気がつくことだろう。または、ライブカメラをうたっているのに、年がら年中同じ画像が掲載されているものまである。寒い場所にあるためか、2〜3月に決まって止まるライブカメラというのもある。


ライブカメラに先鞭をつけたのはキヤノンのライブカメラ用CCDカメラだが、Web上からコントロールできることをウリにしているこの手のカメラが、無反応になっている可能性がきわめて高い。キヤノンのライブカメラと見たら、ほぼ動いていないと見て間違いないぐらいだ。まだ、それほどインターネット上のトラフィックがない時代に設計されたものなので、カメラにユーザーが直接アクセスするようになっており、容易にパンクするのだろうか。とにかく、生存確率がきわめて低い。


「高速富士山.app」のデフォルトのライブカメラリンク週を以前に作って、このところリンク集をクリックすると巡回先として登録できる機能などを実装してみているが……きちんと目視でスクリーニングしてからそれほどたっていないというのに、早くも沈黙しているライブカメラがいくつか見られる。


なぜか?


そもそも、ライブカメラというのは手間のかかるものなのだ。通信系、コンピュータ系が単独でコケることもあるし、ライブカメラ自身の障害の可能性もある。さらに、結露などで映像をうまく撮影できないといったケースさえある。毎日、自分のライブカメラをチェックするような熱心なオーナーは少ないはずだ。障害が発生しても、なかなか気がつかないだろう。


また、ライブカメラ自体が「風景という既存権益」を他人に対して自慢するものであるという性質のものであり、それほど何かしゃにむに努力して運営するようなものでもない。


努力を重ねて運営しても、キレイな映像が常時掲載されているという状態を作るのはきわめて難しい。だいたい、それほどいいカメラを使っているわけでもないので、ダメなものはダメなのである。


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