iSightを活用したソフトウェアたち

以前に、新進気鋭のアイコンクリエータとしてマイク・メタスを紹介したことがあった。彼のWeb上に本をバーコードで読み取るようなアイコンがあり、なるほど、そういうソフトに関わっているのか……とは思っていたのだが、まさか彼自身がそうした会社「Delicious Monster」を立ち上げていたとは知らなかった。

Delicious Monster社のDelicious Libraryは、iSightを用いて画像認識技術によりバーコードリーダーを実現するソフトだ。このオートフォーカス&FireWire接続のCCDカメラを、ビデオチャットではなくバーコード認識に使ったのだ。

おそらく、かなり環境光の影響で認識率が変動し、実際のUSB接続のバーコードリーダーを使うようなスムースな動きにはならないだろう。Mac用にUSB接続のバーコードリーダーを所有しているが、これの読み取りスピードと精度はハンパではない。専用デバイスの威力をナメてはいけないのである。

日本でも、iSightを使ってモーション検出(画像の差分ではなく、対象の「動き」を検出する)を行うソフトは存在する。

■Unity Word
http://homepage3.nifty.com/CSoU/unityword.html

検出したモーションから、自動作曲を行うというソフトウェアだ。作曲ではなく、自動でモーションを取り出してジェスチャーを解釈するといったソフトにしたほうがよいのでは? と、個人的には思っているのだが、作曲というのも作者の研究テーマのようなので、そこは外せないのだろう。

なんか、ちょっともったいないような気もする。

そういえば、iSightでモーション検出して遊ぶゲーム「Toy Sight」というものもあるが、お試し版で遊んでみたところ、あまり楽しめなかった。

http://www.freeverse.com/

音声認識技術においても、音声だけを解析していたのでは精度を上げられないとしてカメラ映像を解析して何をしゃべったかを読み取ろうという動きが出てきている。日本語みたいに「ボソボソ」しゃべる言語にどの程度有効なのかは不明だが、両方やると精度が上がってよいのではないだろうか。

ときに、「高速富士山」の一般配布版(シェアウェア)に付けるローカル高速ライブカメラ機能のモジュールは年始にテストを済ませた。

AppleScriptでライブカメラ……といっても、AppleScriptでコントロール可能なビデオキャプチャのソフトウェアが別途必要になってしまい、どうしてもシェアウェア化するのが難しかったのだ(Mac OS 8.xの頃はシステム標準でビデオキャプチャ用のソフトが付いてきていた)。

iSightを持っているがぜんぜん使っていないという人向けに、自分の家の窓からの景色で高速ムービーを毎日作りWebに更新するという利用方法を提案できることだろう。遊ばせておくには、オートフォーカスのCCDカメラはもったいなさすぎる。

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