MP3ファイルを装ったトロイの木馬

とんでもないものが出現したものだと驚いた。ただ、原理を考えてみればできないこともない。クリックして最初にMP3データが開かれるのではなく、内部のプログラムが起動され、そののちにMP3ファイルをオープンしてあげればよいわけだ。

おそらく、これはMac OS Xのパッケージ構造になったファイルだと思われるが、実際に出合ったことはないので確信は持てない。「MP3」の拡張子が付いていれば、iTunesでオープンされるはずなので、別の処理方法でプログラムを起動しているのだろうか。

なんにせよ、早く手元に届いてこないかと、期待半分、不安半分。こういうものは好ましからざる側面を持っている一方で、技術的には非常に興味を引くものでもある。1日に山ほど届くWindows用のウィルスをまともにくらっていたら、そんなセリフは出て来ないと思うが、今のところはいたって平和だ。

どちらかといえば、「何を言いたいのか真意を図りかねるメール」とか、日本語として判読が困難なメールのほうが精神的なダメージは大きいかもしれない。あとは、フィルタリングが非常に困難なSubjectのついたメールとか。

具体例をあげれば、MLのメールをダイジェストで一括受信している人が、そのダイジェスト送信のSubjectに向けて返信をしている場合というのが、それに該当するだろう。その程度のレベルの人のメールなら捨ててしまっても構わないだろう、とは思うのだが、そうでないケース(決して初心者ではない御大のメール)もあるのであなどりがたい。

ウィルスから話は変わるが、昨今スパムメールも巧妙化しており、たまにはほれぼれするような内容のスパムメールも見かける。詳細について言及することは避けるが、たしかに「これは、我慢できずにクリックてしまうかもしれない」という、恐るべき内容のものもあった(ただし男性専用)。

ところが、一見スパムメールにしか見えない普通のメールというものもある。以前実家にホームステイに来ていたマレーシアの娘さんから、誕生日を登録してほしいというサービスのメールが来た。

Subjectが「Calendar」のみで、文面も少ない。よく読まなければ、彼女からのものであることは分らなかった。

orkutからの招待メールも怪しかった。思わず、送り主に「スパムですか?」と確認してしまったほどである。

海外のMLのメールが、フィルタにひっかからずにInboxに漏れることもある。技術的に大事なことだったりすると困るので、かなりていねいにたまったゴミの確認が必要になるという状況だ。

これら一握りの無邪気で害のないメールこそ、貴重な時間を無駄にする「タイムイーター」ウィルスと言えるのかもしれない。

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