「こんなものがあったら便利だろう」と、思いついた時点でだいたいそのプログラムの構想の半分はできたも同然。逆をいえば、そうした着想がなければ何ひとつプログラムは作れないといってよい。当たり前のことだが、大事なことだ。
そして、そのプログラムが他人の思いつかないような簡単な方法で実現できたときの満足感は、他にかえがたいほどのものがある。
ただ、自分の場合には着想を得てから実際にプログラムコードとして「実装」を行うのが速くない性分である。「誰にでもできる」というレベルまでアイデアを落とし込む段階まではよいのだが、「誰にでもできる」というレベルのものを実際に形にするのに手間取ってしまう。
「関心空間」に書いた記事の一括ダウンロードができないだろうかと思っていたのだが、実はそうしたプログラムは過去に組んだことがある。とある展示会の各展示ブースの説明を掲載しているサイトの情報を、手元のPowerBook上のファイルメーカーProのデータベースに自動で取り込むというものだ。
行きの電車の中で組み上げて、会場で即実行。どのブースに何があって、どう回ればよいのかをあまり労力をかけずに(AppleScriptのプログラムを回しているだけ)データベースに取り込めた。取り込んでしまえば、あとはチェックしたり全文検索をかけたり思いのままである。
これを「関心空間」用にチューンナップすればよいのだ。Mixiの日記吸い上げでもいい。orkutのフレンズリストの吸い上げでもよい。少々手直しすれば同様に使えることだろう。
既存のHTMLをデータの塊ごとに分解する(Parseする)のに、思いも寄らないプログラムを利用できた。そこにAppleScriptから命令を投げれば、データの分解はあっという間にできてしまう。「そのプログラム」を見つけるということ自体もノウハウであるし、まさかメーカーもそういう用途に利用できるとは、思ってもみなかっただろう(たぶん)。
ここまで構想が固まれば、あとは「名前」である。いい名前を思いつけば、作業にはずみがつくし、いい名前が思いつかなければ、そこまでせっかくくみ上げてきた構想を放棄することすらある。モチベーションを維持するために、命名は大事なのである。
「関心空間リムーバー」「関心空間バキューマー」
「関空ゲッター」「関空ホイホイ」
……いまひとつ面白いものが浮かばない。面白い名前が浮かんだら、作ってみることにしよう。