簡単HTML作成ソリューション

AppleScriptによる日記の自動アップデート機構がうまく動作していれば、この日記はAM 2:15前後に書き込みされている筈だ。

簡単に1枚もののHTMLを作成してアップロードする、というソフトはあってもいいように思う。テキストエディタにHTMLのタグ入力補助機能が付いた程度の「HTMLエディタ」を初心者に使えというのは酷な話だ。

Wordの文章をHTML書き出ししてアップするという手段もあるが、やたらと不要なタグを付けまくるという印象があって、あまり感心しない。Word自体にアップロードの機能も付いていないため、ワンアクションで簡単に出来るという風ではない。貼り込んだ画像の処理も、そのままのサイズで書き出されては問題のある場合が多いが、WordのHTML書き出しにそんな細かい心づかいを期待する方が野暮というものだ。

Wordが嫌いというわけではなく、HTML書き出し機能については、もう少しシンプルかつ実際の利用シーンに合ったものにすべきであった、という話である。

少々Wordで脱線してしまった。簡単HTML作成ソフトの話であった。

WordのHTML書き出しでは満足できない以上、何が一番目的に近いかという話になる。最近のテキストエディタは文字ごとの書式を指定できたり文書内に画像やムービーを貼り込めるものが多い。表組と段組みの機能さえサポートしたら、間違いなくワープロと呼ばれてしまうだろう。

テキストを編集するという観点からすればマルチスタイルのテキストを書けることのメリットは日常的にさほど感じないが、HTMLの作成ツールとして見れば大きなメリットに映る。

文書の書式情報をそのままHTMLの書式として反映させられれば、簡単HTML作成&アップロードツールとしてテキストエディタを使うことは可能となる。

例によってテキストエディタをAppleScriptから叩いて、HTMLを組み立ててしまうという寸法だ。おまけに、文書に貼り込んである画像についてもAppleScript側で取り出し、リサイズしつつファイル名を適当に決めてリンクしてやれば、いちいちどのファイルをリンクしろだのどのディレクトリに入れておけだの、ファイル名に日本語を使うなだのと些細なことを考えずに済む「簡単HTML作成ツール」が出来上がる。

Jeditというテキストエディタがまさにこの用途にうってつけであり、Jedit用のサンプルAppleScriptの中にほぼここで書いたものが含まれている。知らずに同じものを作りかけていたのだが、純正サンプルの存在を知ってからは、それをブラッシュアップすることに専念した。

純正サンプルでは、画像のリサイズ機能が付いていなかった。そこで、リサイズ機能、および元画像へのリンク機能を付加してみたら、なかなか満足の行くものに仕上がった。

作ってから冷静に評価してみたところ、幾つかの問題を抱えていることが判明した。1つのHTMLを作ってアップロードするだけなら別に破綻はないのだが、調子に乗っていろいろとページを作り出したら、それをなるべく簡単に管理するためのインタフェースがないと使い物にならないということだ。

お気楽HTML作成ツールを目指したのに、結局はWebサーバ上のディレクトリの管理を行ったり、FTPソフトの使い方が分らないと公開停止や整理が行えなかったりと、「本当の初心者」が使えるために越えなくてはならないハードルは割と高いのだった。

自前でそういうインタフェースを作ることも不可能ではないが、そこまでやってみると、今度はテキストエディタの存在が邪魔になってくる。テキストエディタというものの概念が難しいうえに、「これを使うには別のものを買ってくれ」あるいは「別のところからJeditもダウンロードしてくれ」という話を理解してもらうのは辛いだろう。

なかなか、ソリューションをかっちりとしたモノに仕上げるのは難しい。また、簡単ソリーションをねらったはずが、中〜上級者が手を抜くためのツールとしてしか成立し得ないというのでは、脱力感もひとしおだ。インタフェースをわざわざ付ける必要などなかったという話にもなってくる。






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