「FTPサーバーにファイルをアップロード/ダウンロードするドロップレット」を自動生成するアプリケーション
・簡単な操作でアップロード用のドロップレットを生成します
・生成したFTPドロップレットはファイルのダウンロードも行えます
・生成したFTPドロップレットは自由に配布できます
・小規模なWeb上のデータファイルの差し替えや、LAN上のMac同士で相手のHDDをマウントせずに簡単にファイル転送するなど作業の簡略化、効率化が可能です
■本バージョンでの変更点
v3.0a ドロップレット設定情報をファイルに保存し、呼び出せるようになりました(ただし、書類のダブルクリックで本ソフトが起動するようにはまだなっていません)。特定のマシン、ユーザー環境でのみ動作を許可する設定の付加(ただし、まだドロップレットに反映されません)。ヘルプの付加。試用期間の延長(2006/12/31まで延長)。英語版のリソースは更新していないので、英語環境での動作は保証いたしません(と、日本語で書いてどーする、、、)
■内容
「指定のFTPサーバーの指定のディレクトリにファイルをアップロード/ダウンロードするドロップレット」を自動生成するアプリケーションです。生成したFTPドロップレットアプリケーションは自由に再配布できます。
Webのちょっとした更新を手分けして行いたいが、FTPのアカウント情報は明かしたくない(アルバイトに作業させる場合など)という場合や、外部の協力スタッフからファイルを受け取りたいという場合などに、FTPドロップレットだけを渡して作業をしてもらうというケースを考えています。
協力会社の担当者に自社のFTPサーバーへファイルを転送してほしい、といった場合に……相手がコンピュータに不慣れだとFTPの使い方を説明するだけでも一苦労です。
説明する時間も惜しい!
だが、ファイルを受け取る時間も惜しい!
という矛盾する環境の中、FTP Droplet Toasterで作ったFTPドロップレットをメールで送って「送信するファイルをこのドロップレットにドラッグ&ドロップしてください」と伝えるだけでOKになります。
煩雑になりがちなWeb管理において、HTMLを1ファイルだけ気軽に更新したいとか、オンラインソフトのダウンロード先ディレクトリにアップロードしたいという場合にも利用できることでしょう。
■使い方(FTPドロップレット生成)
(1)FTPサーバー名とディレクトリ名を入力します
(2)ftpユーザーアカウント名を入力
(3)ftpパスワード名を入力
(4)ftpドロップレットの動作期限を入力。指定日以降、配布したftpドロップレットは動作しないようになります
(5)生成するドロップレットの名称を入力
(6)「接続確認」ボタンを押して、入力した情報が正しいかどうか確認します。指定したサーバー上の指定ディレクトリ内のファイル一覧が表示されます(一覧が表示されない場合には、記入内容に誤りがあります)。
(7)一覧が表示されると「ドロップレット生成」ボタンが有効になるので、「ドロップレット生成」ボタンを押してドロップレットの生成を行います。
(8)すぐに、デスクトップ上に(5)で入力した名前のドロップレットが作られます。
■FTPドロップレットの使い方(アップロード)
(1)Finder上でアップロードしたいファイルを選んで……
(2)ドロップレットにドラッグ&ドロップすると
(3)ファイルがアップロードされます(フォルダのアップロードには対応していません)アップロードはバックグラウンドで行われるので、比較的速やかに行われます。
■FTPドロップレットの使い方(ダウンロード)
(1)ドロップレットをダブルクリックして起動します
(2)FTPダウンロードを行うかどうかを聞いてくるので、「実行」ボタンを押します
(3)FTPサーバー上の指定ディレクトリ(アップロード先と同じ)のファイル一覧を表示するので、ダウンロードしたいファイルを選択して「OK」ボタンを押します。
(4)自分のマシン上のダウンロード先フォルダを選択し、「Choose」ボタンを押します
(5)ダウンロード終了後にダイアログ表示されます
■不具合点など
現在のところはありません。フォルダをアップロード/ダウンロードできないのは仕様です。
FTPドロップレット中でFTPはもっぱらBSDレイヤーのftpコマンドを呼び出しているだけで、エラーリカバリ系の機能は一切実装していません。そのあたり、劣悪なネットワーク環境下で使用した際に不安が残りますが、真剣にやり出すときりがないので最低限の実装になっているとご理解ください。
■使用制限
本バージョンは2006年12月末まで使用可能です。生成したドロップレットも最大で同日までの実行が可能です。
MACアドレス制限機能とユーザー環境制限機能はまだ反映されていません。
保存した書類のダブルクリックで本アプリに設定がロードされるようにはなっていません。
保存書類をロードした内容であっても、一度FTP接続確認を行わないとドロップレット生成は許可されません。
生成したドロップレットはファイルのアップロードにのみ対応しています(フォルダは非対応)。
アップロードするファイルはあくまでアルファベットや数字などから構成されるものにしておいてください。
Fetchからのショートカット読み込みについて、一般のプロバイダのFTPサーバーでは問題は確認されておりませんが、変則的な運用を行っているサーバーの場合には、読み込んでもそのままでは機能しない場合があります。ややケースバイケースでの対応にならざるを得ないため、そのようなケースが確認された場合には作者までご一報ください。すぐに対処できる保証はないものの、今後の対策を立てやすくなります。
ネットワーク接続でProxyサーバーを指定している場合には対応していません(重要)。これは、AppleScriptでシステムからProxy設定を取得する方法が確立していないためです。一応、System Preferenceのplistを読んでくれば取得できないこともないのですが、複数のProxyを登録してあった場合にどう抽出するかなど課題が残されていていまひとつです。要望があれば少し考えてみますが…………。
スクリプトエディタ自体をAppleScriptからコントロールしてドロップレットを生成し、エラー時には問答無用ですべてのスクリプトエディタ上の書類を保存せずクローズする仕様になっているため、もしもスクリプトエディタで作業中で他のAppleScriptを書いていた場合には、それらはすべて破棄されてしまいます。FTP Droplet Toaster使用前には書きかけのAppleScriptはすべて保存しておいてください。
生成するドロップレットに関しては、改ざんされないようにリソース中で部品を暗号化して保持しています。これを実行時に復号化し、連結することでドロップレットに仕上げています。内容を改ざんできないようにはしているものの、悪用された場合の責任は負いかねます。
■参考資料 サーバー名とディレクトリ名について
「使い方(2)FTPサーバー名とディレクトリ名を入力」で入力するデータについて補足説明をしておきます。
例:Fetchをお使いの場合
Fetchの「Window」メニューから「Fetch Shortcuts」を選択すると、
ショートカット一覧が表示されます。
ここで、希望のショートカットを選択した状態でCommand-Cを実行して設定をコピーし、FTP Droplet Toasterの「インポート」メニューから「クリップボードからFetchの設定を読み込む」コマンドを実行すると、各設定項目が自動入力されます。
■ちょっといいみどころ
ドロップレットの自動生成が行えるところ。ただし、本ソフトにおいて「FTP」というテーマは割とどーでもよく、「アプリケーションの自動生成を行うアプリケーション」の検証という点のみに意味があります。別に、FTP用ドロップレットではなく、別のアプリケーションを生成してもよいわけで……どういうものが自動生成向きかという検討の末に、「FTPドロップレット」という1つの答えにたどりついただけの話です。
FTPダウンロード機能については知り合いのネットワーク管理者に意見を求めた末に出てきた機能であり、ほかにもアップロード時の自動アーカイブといったものも出てきたのですが、とりあえず本ソフトのリリースはPiyocastのために作ったルーチンのテストリリース的な意味合いが大きいので、そこまで作り込むことはしていません。ただ、このダウンロード機能を付加したことにより本ソフトの実用性がぐぐっと増したことは事実です。
Fetchからのショートカット読み込みは、前バージョンのFTPドロップレットトースターを評価した結果、「設定欄を記入しずらい」という欠点が見えてきたために追加しました。Fetch以外で同様のコピー&ペーストが行えるソフトがあれば調査しますが、要望次第といったところです。
■再配布について
FTP Droplet Toaster本体については、ぴよまるソフトウェアWeb以外からのダウンロード可能なオンライン上のストレージから再配布することを禁止します。
雑誌付録CD-ROMへの収録については、事前に連絡を行い掲載誌をお送りください。
FTP Droplet Toasterから生成されたFTPドロップレットについては、再配布に一切の制限を設けません。ただし、ドロップレット中の各種データについてはとくにスクランブルをかけていないため、比較的簡単な方法で内容の確認が可能です。
ドロップレットの配布については、無制限に行うのではなく、一定の信用できる範囲にとどめておくことを強くおすすめいたします。
ドロップレットの再配布によってFTPサーバーの設定情報が第三者に漏洩してしまった場合でも、作者は責任を負いかねます。
■開発環境
Xcode、Interface Builder、スクリプトエディタ
記述言語:AppleScript 100%
iMac Core Duo, PowerBook G4/867, PowerMac G5/2.5GHz Dual